【ウインターカップ2024】昨年ベスト16からの飛躍を目指す県立足羽の平野里奈「泥臭いプレーが私の一番の仕事」
「どこが相手かよりも自分たちが何をするかを大切に」
──今はチームのみんなの表情も明るく、ようやく前を向けた感がありますが、一番キツかった時期はいつですか? 福井工大(福井工業大学附属福井)と対戦したウインターカップの県予選決勝の前です。 ──思ったより全然最近ですね……。 それまでずっと勝てていなかったので、福井工大と戦える自信が全然なくて「私たちはウインターカップに出られないんじゃないか」とみんなボロボロ泣き出して、もうダメだという雰囲気でした。それでも3年生で話し合って「勝つにしても負けるにしてもあと2週間しかない」と何とか気持ちを切り替えて、必死になって準備をしました。その決勝も福井工大に追い詰められて、ギリギリで延長に持ち込んで勝ったのですが、そこで自分たちのバスケができたことでようやく「やればできる」と思えるようになってきました。 ──ようやくチームが噛み合って、前を向けるようになりましたね。 そうですね。今のチームは周りの選手も得点力が高く、どこからでも点が取れるようになりました。ディフェンスがそちらに寄れば、自分も思い切って攻めることができます。チャンスが分散される分、私の得点は少し減るかもしれませんが、チームの勝利に繋がるならそれでいいです。そういう意味では、2年生の頃はただ思い切ってプレーするだけだったのが、3年生になって「自分が勝たせるんだ」と思うようになり、それが「どうやったらチームのプラスになるのか」に変わりました。今も「自分が勝たせる」という思いは強いのですが、やっぱり「チームのために」が一番です。 ──ウインターカップで順調に勝ち上がると3回戦で京都精華学園と当たります。 留学生対策はしますが、どこが相手かよりも自分たちが何をするかを大切にしたいです。バスケの内容を大事にして、チームのルールをしっかり遂行して勝ちにいく。自分たちのやったきたことができずに負けるのが一番嫌な終わり方だし、個人的にもそういう時は上手く行きません。もちろん勝つのが一番ですが、やれることをすべてやった感覚を得て終わりたいです。 ──ウインターカップでは自分のどんなプレーに注目してほしいですか? 一番得意なのは身長が高くてもドライブが得意で鋭く攻められるところなので、そこを見てほしいのですが、リバウンドを取ったりディフェンスでカバーに行ったりと、目立たなくてもチームを支えるプレーを頑張るつもりなので、そこにも注目してください。