妊娠中の丸山桂里奈「SNSのコミュニケーションは難しい」それでもSNSを続ける理由
SNSで“一緒に頑張っている”という心強さも
――妊娠前と妊娠中の今とでは、SNSを見る頻度に変化はありますか? 丸山桂里奈: 昔からエゴサーチをするのが好きでSNSを見ていましたが、妊娠してからは以前よりさらに見るようになったかもしれません。妊娠、出産が初めてのことなので、妊娠中の身体にはどんな食べ物がいいのか、出産に向けて何をしたらいいのか、不安なことはSNSを使って調べるようになったからです。 妊娠中にSNSを見て驚いたことは、私と同じ時期に出産をする人や、同じ悩みを抱えている妊婦さんが想像していたより多いということです。リアルな私の知り合いだけでは、私と同じ状況のママ友にはなかなか出会うことができなくて、同じ目線で相談ができる人がいませんでした。でも、SNSには同じ妊婦さんや先輩ママたちがダイレクトメッセージやコメントで「私がつわりの時はこうだった」「今、食べているもの」など、アドバイスをしてくれます。批判的なコメントをもらう一方で、そういった自分たちの経験を共有してくれる方のおかげで“一緒に頑張っている”という心強さをすごく感じます。 ――SNSのいい面と悪い面をしっかり認識されているんですね。 丸山桂里奈: SNSで繋がっている人たちは会ったこともないし、名前も知らない人ばかりですけど、繋がることでパワーをもらえるのは確かです。大人になってから、他人同士が繋がる機会はなかなかないと思うし、そういう意味で私にとってSNSはこれからも必要なツールで、プラスの面が多いのですごくポジティブに考えていますね。 ――SNSに疲れて止めようと思う時はなかったのでしょうか? 丸山桂里奈: SNSで批判的な意見もある中で、逆に応援してくれる人たちもたくさんいたので、救われた部分はありました。以前は、SNSで批判された時に私をかばってくれる人は少なかったのですが、妊娠を発表した後は私を気遣ってくれて、穏やかに過ごしてほしいと思ってくれるコメントが増えたと感じます。中には、「妊娠中はSNSを見ない方がいいですよ」とアドバイスをくれる人もいたりします。優しく声をかけてくれる人たちとの繋がりを止めないためにも、今は自分らしくSNSを続けられたらなと思っています。 ――丸山さんの“自分らしさ”とは、どのようなことでしょうか? 丸山桂里奈: 私の根底にある思いは“自分の気持ちをちゃんと伝えたい”ということです。ちゃんと伝えるためには“自分がブレない”ことが大切だと思っていて、さらに言うと、そのブレない自分を作るためには、自分の意見だけを一方的に伝えるだけではなくて、人の意見もしっかり聞くことが大事だと思っています。相手の意見をしっかり受け止めて考えて、自分が違うなと思うことにはちゃんと違うと言いたい。それはサッカーの現役時代から思っていることですね。 それと、こうして私が自分らしくいられるのは、夫の本並さんが見守ってくれているからじゃないでしょうか。私がやることに対して反対もしないし「SNSにはいろいろな人がいるから無理しない方がいいよ」と言ってくれるので、冷静になることができていると思います。さすが“守護神”という感じです(笑)。出産後もすぐSNSでみんなに報告したいなと思っていますし、これからもエゴサーチはやめられないかもしれないですね。 --- 丸山桂里奈 1983年生まれ。東京都大田区出身。元サッカー日本女子代表。「なでしこジャパン」として2011年FIFA女子ワールドカップに出場し優勝。アテネ、北京、ロンドンなど、オリンピックにも出場。現役引退後は、バラエティー番組を中心に幅広く活躍中。2020年9月、元サッカー日本代表GK・本並健治と結婚。2022年10月に第一子妊娠を公表し、今年2月末に出産予定。