【NBA】新天地サンダーにいち早くフィットするアイザイア・ハーテンシュタイン「良い第一歩を踏み出すことができた」
17分の出場で4得点8リバウンド7アシストを記録
サンダーは初めてのプレシーズンゲームでスパーズと対戦した。新加入のアレックス・カルーソとアイザイア・ハーテンシュタインはベンチスタートとなったが、投入されるとすぐさま頼れるベテランとしてのパフォーマンスを見せた。2人とも17分の出場。カルーソは5得点2リバウンド5アシスト、ハーテンシュタインは4得点8リバウンド7アシストを記録し、2人ともコートに立っていた時間の得失点差は+20と、その活躍は数字に表れた。 特にハーテンシュタインは身長213cmのセンターとは思えない器用さを見せ、新たなチームメートとの連携も噛み合っていた。ハイポストでオフェンスの起点となり、様々なプレーを生み出していく。ハンドオフでボールを受け取ったチェット・ホルムグレンがドライブで攻め、ボールを手離したハーテンシュタインはすぐさまポジションを取り直し、ホルムグレンがそのままシュートに行くためのコースを作り出す。 かと思えばハーテンシュタイン自身のアタックでディフェンスを引き付け、裏のスペースで待つカルーソにノールックパスを通す。その後も自分にダブルチームが来るのを待ってはパスをさばいて良いオフェンスを作り出していった。ホルムグレンが鼠径部に軽い痛みを感じて、無理をせず9分のみの出場となったのは残念だが、この2ビッグの連携はサンダーの大きな武器になりそうだ。 「すごく楽しくプレーできた。新しいチームでの最初のテストで、良い第一歩を踏み出すことができたと思う」とハーテンシュタインは言う。 「みんながお互いのためにプレーする。みんな個人的な思惑を優先しないことで、僕のチームへの順応はとてもスムーズだよ。僕はいつも正しいプレーを選択しようとしているし、他のみんなもチームが勝つために必要なことをやり続けている。どの選手も『仲間をより楽にプレーさせるために何ができるか』と考えながらプレーしている感じなんだ。当たり前のように言うけど、これほどタレントの多いチームにとっては特別なことだと思う。みんなが自己犠牲を厭わないからこそ、このチームはこれだけ親密なんだろうね」 この数年のサンダーは若手を中心に再建を進めてきて、フリーエージェントの注目株を獲得することがなかった。NBAキャリア7年目のベテランとはいえ、確たる実績を残したのはニックスでの直近2シーズンだけのハーテンシュタインに、3年8700万ドル(約130億円)の大型契約を与えることに疑問を持つファンもいただろう。それでも最初のプレシーズンゲームで、ハーテンシュタインはその疑念を払拭するに十分なパフォーマンスを見せた。 ニックスではガード陣がプレーの主導権を握り、センターはその活躍を支える役回りだったが、サンダーではハーテンシュタインの多彩なプレーが今まで以上に活用されるだろう。もちろんリムプロテクトとリバウンドでも重要な働きができる。新天地に早々に馴染むハーテンシュタインは、サンダーでもう一段階上のプレーヤーへと成長しそうだ。