村井宮城県知事「5年10年スパンで考える」真珠養殖の可能性 県沿岸で初めて『天然のアコヤガイ』を確認 26個を飼育
東北放送
宮城県内での真珠養殖の可能性を高める発見です。これまで房総半島沖が生息の北限とされていた真珠の養殖に使われる「アコヤガイ」が、今年10月に県沿岸で初めて確認されました。 【画像を見る】アコヤガイとは?どこで見つかった?画像はこちら 村井知事: 「このたび、宮城県沿岸において天然のアコヤガイの生息が初めて確認されました」 これは、23日の定例会見で村井知事が明らかにしたものです。それによりますと今年10月下旬、石巻市竹浜の養殖カキにアコヤガイに似た二枚貝が付着しているのを漁業者が見つけました。 専門の機関が調べたところ、12月17日にアコヤガイであることが判明したということです。貝は殻の高さがおよそ10センチあり、少なくともひと冬は越冬したとみられます。 真珠の養殖に使われるアコヤガイは海水温が12度を下回る状況が続くと死滅するため、これまで太平洋側の北限は房総半島沖とされてきました。今年6月に真珠養殖への挑戦を表明していた村井知事は、期待をのぞかせる一方で慎重に対応すると述べました。 村井知事: 「拙速にことを進めてほかの二枚貝に影響があってはならないと思っている。すぐ来年からということではなくて、5年10年スパンで考えていかなければならない」 県には、その後も県沿岸で見つかったアコヤガイが届けられていて、12月20日時点で26個を飼育しているということです。県は今後、水温耐性などを調べ、養殖の可能性を検討していくということです。
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