市民の人気を集めた おとぎ電車企画展 宇治川ライン沿いを昭和の10年間走る
昭和の中頃、宇治川沿いを走り市民の人気を集めたおとぎ電車の企画展が行われています。宇治市歴史資料館では1950年(昭和25年)からおよそ10年間、宇治川の渓谷を走ったおとぎ電車の数々の写真などが展示されています。おとぎ電車は、大峰堰堤・いわゆるダムの工事のために設けた線路を、京阪電鉄が、遊覧用に改造して開通させました。宇治川渓谷は、その美しさからドイツ・ライン川にちなみ、宇治川ラインと呼ばれています。乗客は、風光明媚な宇治川渓谷が間近に楽しめることから人気を博しました。ただ、開通から3年後の豪雨で崖の岩石が崩落し、甚大な被害を受けました。おとぎ電車は、地元の熱烈な声で、翌年、運行が再開されました。しかし天ケ瀬ダムの建設計画が持ち上がり線路が水没することから運行再開6年後に運行を終了するという数奇の運命をたどりました。おとぎ電車の企画展は来年2月9日まで開催されています。入場無料です。