【SCOOP!】ついに「GB500」登場へ?! ホンダが海外で商標を出願!
【状況証拠】試乗会場に鎮座したシリンダーヘッド
GB350シリーズ発表当初に開催されたメディア向け試乗会では、会場にクランクとシリンダーヘッドが展示された。そこで注目したのは、シリンダー内径とシリンダーヘッドを固定するボルトの距離だ。 手持ちのスケールで計測してみたところ、シリンダーヘッドの外周φ70.0mmはシリンダーと同径で、メジャーで計測してみるとスタッドボルトとシリンダー外壁には約23mmもの厚みがあることがわかった。ということは、安全マージンとして15mm程度の厚み残した場合、ボアはφ86mmになり、排気量は約525ccに。500ccから逆算した場合で言えば、ボア径はφ84mmあれば足りることになる。 ──左が試乗会場で明らかになったシリンダーヘッドの燃焼室側。バルブ径の大きい方が吸気バルブ、小さいほうが排気バルブだ。燃焼室の径はφ70mmで、四隅にあけられたヘッドボルトの穴からは約23mmのクリアランスが確保されている。ここからボアアップのマージンを検証してみた。右はヘッドのカム側で、バルブ間にオイルを流すことで積極的に冷却していることがわかる。下方の空間はカムチェーンが通る。
もちろんこれは状況証拠に過ぎず、当時ホンダ関係者に聞いて回ったところで公式回答は「その予定はない」だった。ではあるが、その後に向けてマージンを残していることは明らかで、状況さえ整えば発売に向けて動くことはできるはず、との手応えはあったのだった。 じっさい、ホンダのエンジンは昔からある程度のマージンを残して設計されている例も少なくない。たとえば2012年に発売されたNC700シリーズから2016年発売のNC750シリーズにモデルチェンジした際には、73.0×80.0mm=669ccから、3mmボアアップの77.0×80.0mm=745ccへと排気量が拡大されている。 ──左は2012年発売のNC700X、右は2016年に発売されたのち2021年にフルモデルチェンジを果たしたNC750X(写真は最新版)だ。排気量アップとともに鼓動感が強調され、2012年[669cc・50ps/6250rpm]→2016年[745cc・54ps/6250rpm]→2021年[745cc・58ps/6750rpm]とパワーアップ。 また、1994年に発売されたRVF/RC45は72.0×46.0mm=749ccだったが、1998年に発売されたVFR800Fでは2mmストロークアップの72.0×48.0mm=781ccになっている。ギリギリの設計であるはずのスーパーバイクレプリカですらマージンが仕込まれていたのだ。 ──左は1994年発売のRVF/RC45で、当時の馬力自主規制により749cc・77ps/115000rpm。右は2018年にニューカラーとなったVFR800Fで、781cc・107ps/10250rpmだ。1998年のVFR(800)登場時は自主規制もあって781cc・80ps/9500rpmだった。