初当選の大空幸星氏「一生懸命、政策提言しても、最後は政治家。民間人では法案を提出できない」選挙振り返り、カンニング竹山「メディア対応が下手だった」
■カンニング竹山「メディア対応が下手だった」
“政治家・大空幸星”に対しては批判も多い。モデルでラジオナビゲーターの長谷川ミラは、同世代のコメンテーターとして何度も共演経験がある立場から、「多くの人が見ている“大空幸星”は、忖度なしでガンガン詰めていく。選挙戦ではそれが見えなくてショックだった。人間味がないように感じてしまった」と、イメージの違いに言及した。 これらの印象について、大空氏は「私の気持ちは何も揺らいでいない」と否定する。「個人の考えや、社会問題に対する取り組みは、1ミリも変わっていない。コメンテーターには、誰にでも言えることを、ふわっと軟着陸させる人もいれば、とにかくぶつかっていく人もいる。自分は議論を通して、問題を前に進めることに、コメンテーターの存在意義を感じていた」。 その上で、職業による役割の違いを説明する。「コメンテーターは私人だから、違う意見の人にも対処する必要がない。しかし公職を目指す者は、自分に投票しなかった人や、相手陣営の人々の生活にも、責任を負わなくてはいけない。思いは変わらないが、立場が違うため、表現やアプローチは変わってくる」と主張した。 この意見に、カンニング竹山は「コメンテーターは、何も変えられない」と賛同しつつ、「今回はメディア対応が下手だった」と断言する。「これまでの姿を見て、『大空幸星は忖度なしに行く』と思っていたが、『裏にはいろいろ大人がいて、言えないこともあるのだろうな』と感じさせてしまったところが、選挙戦においてマイナスだった」。 大空氏自身は「タレントではなく文化人で、『知っている人もいない』と思っていたが、『裏切られた』と言う人が多くてびっくりした。」と語った。「(街頭演説は)多いときで1日30回。6万人以上に投票してもらい、比例で当選させていただいた、重い責任がある。昔みたいに好き勝手言うのが正しいのか、まだ答えが見つからない」。
■選択的夫婦別姓に「賛成。何も揺らいでない」
朝日新聞の候補者調査では、「夫婦が望む場合には、結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の名字を称することを、法律で認めるべきだ」「男性同士、女性同士の結婚を法律で認めるべきだ」のどちらも、大空氏は無回答とした。 YouTubeチャンネル「ReHacQ」の東京15区候補者討論会では、立憲・酒井候補の「選択的夫婦別姓と同性婚への質問に回答していない。そうしないと勝てないと思ってるのか? それを誠実だと思っているのか?」との問いに、大空候補が「まさに政治家の発想。イシュー化して様々な意見が乱立することで、本来進むべきものも進まないこともある」と答えて話題になった。 これらの回答について、大空氏は「物事を前に進めることが最優先だ」との考えを述べる。「どれだけキレイごとを言っても、変わらなければ意味がない。選択的夫婦別姓も同性婚も、何十年も議論してきたが変わっていない。賛成派と反対派の二項対立で、互いの意見が先鋭化してしまうと議論が進まない。黒か白かではなく、グレーゾーンだから進められる問題がある」。 有権者が「○か×か」を問う以前に、メディアが賛成・反対を明言させている側面もあるとして、「本来であれば、妥協の余地などを幅広く議論できるのが、民主主義の多様性だ。それができずに議論が矮小化する構造がある」と指摘する。 では大空氏個人としては、選択的夫婦別姓をどう考えているのか。「これまでも言っている通り、私は賛成だ。そこは何も揺らいでいない」と明言した。 SNSでアンチコメントが増えるにつれ、内心では「この時代に政治家になるメリットは、どこにあるのだろう」と考えながら選挙してきたという。「それでも私は、政治家が変わらないと、現実的に進まない政策がいっぱいあると考えている」。 (『ABEMA Prime』より)
ABEMA TIMES編集部