国スポ大会 走り幅跳びで優勝 共栄高3年渡邊選手
京都府福知山市東羽合、京都共栄学園高校陸上部3年の渡邊似胡選手が、佐賀国民スポーツ大会2024(10月11日~15日)の少年女子共通走り幅跳びで6メートル17を記録し優勝した。大舞台で自己記録を30センチ上回る成績で、納得の結果に満足している。 日新中学校で陸上を始め、100メートルハードルに取り組んでいたが、高校では、踏み切りの強さに可能性を感じた顧問の吉岡宏之教諭(44)の勧めで、走り幅跳びを始めた。1年で5メートル26、2年で5メートル68と記録を伸ばしてきたが、6メートルの壁を越えることはできなかった。 転機は昨年12月の修学旅行で、気を緩めてしまい自身の態度を先生に注意されたこと。自身の行いを反省し、「来年は最後の年」ということを強く意識するようになり、その年の大みそかも学校で練習をした。 踏み切りに迷いが出てしまい、助走で減速して記録が伸び悩む時期があったが 、今夏には初の全国大会出場となるインターハイ前に、5メートル87の自己新記録を出した。 国民スポーツ大会京都府予選では5メートル85で優勝。「6メートル超えを達成して全国で8位入賞か、表彰台に立てるように」と臨んだ本選では、2本目で目標としていた6メートルを上回る6メートル17を記録。今年は6メートル超えの選手が例年以上にそろう大会だっただけに、「いつひっくり返されるか分からない」という緊張感のなか、残りの跳躍に集中。結果、渡邊選手の記録を上回る選手は出ず、金メダルを手にした。 吉岡教諭は「6メートルクラスの選手では、3年かけて10センチから15センチを伸ばすのが通常ですが、一気に30センチ伸ばすことができたのは心、技、体がそろったんだと思います。今大会の成年でも2位に相当する成績で、これからも伸びていくと思います」と話している。 この優勝記録は京都高校記録でもあり、渡邊選手は「びっくりしましたが、納得のいく成績です。次は大学のインカレ(日本学生陸上競技対校選手権大会)で日本一を目標にしたい」と先を見据えている。