今こそできる政権交代の仕方とは?(野党の政策一致、選挙区調整は?)
YouTube「選挙ドットコムちゃんねる」では、毎週選挙や政治に関連する情報を発信中です。 2024年7月24日に公開された動画のテーマは「次期衆院選 政権取れるの?」 立憲民主党・江田憲司衆院議員が考える「野党共闘の必要性」や「各党が一致できる政策」とは?政務秘書官として自民党政権を経験しただけでなく、維新の会での在籍経験も踏まえ、自民党総裁選までを解像度高く解説します! 【このトピックのポイント】 ・野党が政権奪還に向けて、カギを握るのはやはりあの党? ・自民党総裁選、岸田総理が意思決定するのはいつ? ・江田氏、解散の可能性に言及?!
江田氏のプロフィールは以下の通りです。 江田氏は東京大学卒業後に、通商産業省(現経済産業省)に入省しました。 通産省から首相官邸に出向し、海部・宮澤内閣では、総理演説や国会での下書きするスピーチライターも任されていました。 1996年に橋本内閣では、官僚から異例の抜擢で総理大臣秘書官(政務)に就任。 当時、大蔵省の金融接待スキャンダルも発生し、中央省庁改革、特に大蔵省の財政と金融の分離では、官僚や族議員と激しくやり合ったことも。 1998年に橋本内閣が総辞職した後は、通産省に戻らずに退官。 その後は、マウイ島、オアフ島での放浪生活を2年ほど送りました。 2002年衆議院議員に、無所属で初当選し、みんなの党(幹事長)、結いの党(代表)、維新の党(共同代表)、民進党(代表代行)、立憲民主党(代表代行)を経て、現在、衆院議員7期目です。
今回は以下の質問からいくつかピックアップして江田氏に回答していただきました。
野党は政権奪還に向け、どう戦う?カギになるのは……
江田憲司氏「本丸の話ですねえ」 江田氏は、小選挙区制度で自公が立候補者を統一してくる以上は、原則論として、野党も一本化が望ましいと指摘します。 みんなの党幹事長や維新の党の代表として選挙区調整の経験がある江田氏は、「いくら口先や理屈で言っても、その時々の幹部同士の胆力というか交渉力」がカギになると言います。 江田氏「悪い言葉だけれど、お互いが党の利益をバックに背負っているので、100対0はない。譲るべき所は譲り、取るべき所を取る判断ができるか。信頼関係が必要」 自公を過半数割れに追い込むためには一本化が必須だが、関係性構築が難しいだろうとコメントします。 「最終的に下ろす下ろさないの話になるじゃないですか」というMC鈴木邦和の問いかけには、「言葉に表現できない信頼関係の中で……最後はバシッと」と言葉にします。 みんなの党の幹事長として維新の松井氏と交渉した時は「いろいろありましたけど、松井さんが気っぷが良かったので助けられた」と振り返ります。 江田氏「松井さんはみんなの党は関東なので、関東は全部立てませんから。その代わり関西のほうはうちなんで、頼みますと」 松井さんの気っぷの良さに助けられた、と振り返ります。 江田氏「一方でね、民主党……誰とは言わないけれどね。私が維新の代表となったときはもう、難渋しましたね。もうなんで……話し合いの席について100対0はないでしょう、って言った覚えがあります」 江田氏は、こうした調整は人によるとし、代表か、せめて幹事長に「任せるしかないんです、権限がないんだから」代表を選んだ意味はそこにあると語ります。 江田氏は「そうは言っても、当時私が選挙区調整を担ったのはなぜかというと、自公に代わる政権交代をしようという方向性については一致していたんですよ」と当時と今の違いを指摘します。 その上で江田氏は、日本維新の会の態度を問います。 江田氏「お願いしたいのは、維新の会も明確に、我々とどこまで調整できるかは別として、我々も自公に代わって政権交代したいんだと明確に打ち出していただきたいんですよ」 維新の党の代表を経験し、内情を把握しているという江田氏は、維新は今年の党大会で初めて自公過半数割れを目標と書いても、まだ政権交代とは書いていないと指摘します。 江田氏「政権交代をするのか、過半数割れをバネにして自民党と連立するのか。それはクリティカルに有権者の判断を左右するもっとも重要なポイント」 江田氏は、維新は少なくとも選挙の前には旗幟を鮮明にしてほしいと主張します。 その上で、「維新の会さんももっと大局的に見て、自公政権を交代させるというところに踏み切っていただければ、私は選挙区調整はそれだけでずいぶん進むと思っている」と訴えます。 MC鈴木「目指すべき方向性が違うと、いくら話し合っても難しいということですね」 現在の報道では、吉村知事は政権交代を明言するものの、馬場代表らはまだ明確でありません。 江田氏「ぜひ日本維新の会も政権交代を一緒に目指しましょうとお願いしたいところです」 もし、維新の会が党として政権交代を目指す方向になったら、「何割かは(連立)できる。それは幹部の力量による」と江田氏は明言します。