モジュラーブロックチェーン「Elixir」、最終テストネット公開
Elixirが最終テストネット公開
モジュラーブロックチェーンの「エリクサー(Elixir)」が、メインネットローンチ前の最終テストネットとなる「テストネットv3」の公開を9月4日発表した。 「テストネットv3」では、ユーザーがバリデーター(検証者)として、ネットワークのセキュリティ強化への貢献が可能になったとのこと。また今回のテストネットは、イーサリアム(Ethereum)のテストネット「セポリア(Sepolia)」上で動作しているという。 なおバリデーターとは、ブロックチェーンのネットワークに接続し、トランザクションが正しいかを検証するノード(コンピューター端末)またはその運用者のこと。運営者は、その貢献度等に応じた報酬が得られる仕組みとなっている。 「エリクサー」は、オーダーブック型の分散型取引所(DEX)に流動性を提供することを目的にしたモジュラーブロックチェーンだ。dYdXやハイパーリキッド(Hyper Liquid)を始めとした複数のサービスに既に統合されており、エアドロップの期待からも多くのユーザーが利用している。 なお「テストネットv1」は、「エリクサー」としての基本機能を持つ初期バージョンとして昨年2月に公開されている。そして「テストネットv2」は昨年4月に公開され、テストネットトークンELXRの請求(クレーム)が可能となっていた。ユーザーはELXRを使用してバリデーターを運用するか、既存のバリデーターにトークンを委任できるという。 ちなみに「エリクサー」は今年7月より、新たな米ドルペッグステーブルコイン「deUSD」をリリースしている。「deUSD」は、担保として入金されたstETHおよびsDAIをETHのショートポジションを組むことに使用し、デルタニュートラルポジションを作成するという。 また「エリクサー」は、リステーキングプロトコル「カラク(Karak)」を通じて「sdeUSD」の再取得が可能になったことを9月5日に発表している。 なおリステーキングとは、既にステーキングされたトークンを再度ステーキングし、担保として利用する技術だ。
一本寿和(幻冬舎 あたらしい経済)