アルピーヌのガスリー、予選での快走は不思議と明かす。なお“いわく付き”同僚オコンとスタート横並びも「僕はいつだってクリーン」
カタルニア・サーキットを舞台に開催されているF1第10戦スペインGP。今季はここまで苦しい戦いを強いられてきたアルピーヌだが、今回は予選でピエール・ガスリーとエステバン・オコンのふたりがQ3に進出した。 【決勝グリッド】アルピーヌは4列目から。F1 2024 スペインGP ただ、チームは今回の好走を予想していなかったとガスリーは明かした。 アルピーヌは2024年シーズンに、全面的な刷新を受けたA524を投入したが、開幕戦からパフォーマンス不足が露呈。入賞争いに絡めないレースが続いた。 直近のカナダGPでは難しいコンディションを味方にダブル入賞を手にしたアルピーヌだが、そこまでの合計獲得ポイント数は5点。予選Q3進出もモナコGPでガスリーが記録した1回のみという結果だった。 しかしスペインGPでアルピーヌ勢は初日から好調さを見せると、予選でもその勢いを維持。2台がQ3進出を果たし、ガスリーが7番手、オコンが8番手と入賞圏内から決勝スタートを迎えることとなった。 「誰もこんなことになるなんて予想していなかったと思う」 ガスリーは予選後にそう振り返った。 「(TVクルー)にはいつも言っていることだけど、予想以下のパフォーマンスよりも予想以上のパフォーマンスの理由を説明する方が良いんだ。でも、その答えを見つけることが、僕らにとっても重要なことだ。ここに来て、Q3に進出できるマシンを手にできるとは思っていなかったからね」 「初日からパフォーマンスがあったし、予選日もとてもクリーンなセッションだった。そしてギャップを見ると、ルイスやカルロスから0.15秒しか離れていない。フェラーリは少し前のレースで勝つことができたチームだ」 「だから、かなり不思議だと言える。でも僕らはそれを受け入れる。良い予選だったし、チームとしてもモチベーションが上がったと思う」 また、カタルニア・サーキットがアルピーヌのマシンに合っているのではないかという質問に対して、ガスリーは「今のところは……ない。あると良いけどね!」と答えて次のように続けた。 「でも、僕はマシンで感じたことしか言うことができない。マシンの中で感じていることは、僕らがこれまで経験してきたこととかなり似ているけど、僕らにはもっとポテンシャルがあるように思える。データ上では興味深いことがいくつか見られるけど、もっと掘り下げる必要がある」 なお、決勝レースでガスリーはチームメイトのオコンと同じ4列目からスタートする。 ただ今季のモナコGPでは決勝スタート直後に、オコンが先行するガスリーにオーバーテイクを仕掛けた上に接触。結果的にガスリーがポイントを獲得したものの、そのチャンスを潰しかねない行為だったとして、チーム内外からオコンに対して批判が向けられた。 ガスリーはスペインGP決勝に向け、常にクリーンなレースを心がけてきたとして、「僕らはそうしなきゃいけない。僕の方はいつもそうだけど、疑問点はないよ」と語った。 そしてモナコGPでの一件もあり、チーム内では話し合いが行なわれるとガスリーは示唆した。 「最近の出来事を踏まえれば、そうすべきだと思う。チームとしては普通のことだろうけど、僕はプロとして自分が何をすべきか分かっているし、常にクリーンな状態を保っているんだ」
滑川 寛, Filip Cleeren