【ABC特集】大阪・関西万博まであと約300日なのに・・・進まぬパビリオン建設 原因は人手不足や資材高騰だけじゃない!? “業者決まっていない”アルメニアの舞台裏
問題はアルメニアという国の事情にも
果たして、アルメニアは開幕に間に合うのでしょうか。取材班は現地の事情を確かめるため、遠藤さんとともにアルメニアに向かいました。 国民に、大阪・関西万博について聞いてみると・・・ 「小さい国なので、アルメニアのことをよく知らない方がたくさんいる。文化をプレゼンするのはすごくうれしい」 「たくさんの人がアルメニアのことを知って、観光客が増えることはいいことだ」 自分たちの歴史や文化に誇りをもつアルメニアの人々。万博でのPRには前向きなようです。
国民の期待はあるようですが、一方でアルメニアは万博協会との参加契約や、運営会社との本契約が、今年4月の時点でもまだ結べていません。 (遠藤さん) 「今回は採択されたデザイン案の最終のプレゼン、それとその案に基づいた建設工事の契約というのが、(今回の渡航の)大きな目的です」 パビリオンを開幕に間に合わせるためには、これ以上、スケジュールを遅らせるわけにはいきません。しかし・・・
建設工事の契約ができないかも…という情報
(遠藤さん) 「昨日、建設工事の契約ができないかもわからないという情報が入ってきました。いわゆる万博の最終責任者である経済産業大臣に会ってプレゼンをしないと目的を達成できないのですが、これも状況次第。もうなるようにしかならないだろうと・・・」 アルメニア側から突然、「契約はできない」と連絡が入ったというのです。理由は、万博を担当していた大臣や副大臣が、今年に入り突然解任されてしまったこと。新しい担当者が就任しましたが、引き継ぎが不十分とみられ、直前に予定が変わってしまいました。
急きょ設けられた話し合いの場に向かいましたが、新大臣には会えなかったという遠藤さん。それでも、渡航の意味はあったと話します。 (遠藤さん) 「(副大臣に)挨拶をして、それで説明をして。しっかり理解もしてくれました。われわれのデザインに対して関心も強く持ってくれました。100%すべてが(うまく)いくわけではないけど。ただ、万博のパビリオンを作るということに関しては少しずつ階段を上りながら前に進んでいますので」