タイムカプセルを可能な限りオリジナルに保つため、28年前のピレリP6000タイヤはもちろん新品に交換されていない。「E36」が無事故であることは言うまでもない。

扱いやすい装備

走行距離1,430kmの6気筒320iは、まだ走り込んでさえいない。このE36は間違いなく、普段使いにはもったいなさすぎる。

このサルーンには、4つのキー（うち2つは無線リモコン付き）、サービスブックレット、ログブック、すべての関連書類が付属する。オプション装備のリストは注目に値する。最初のオーナーは「320i」にオートエアコン、アラームシステム、パワーウィンドウ、カセットホルダーを注文した。

オルデンザールクラシックスによれば、150馬力の2.0リッター6気筒エンジン（M52）はスムーズに走るはずだという。来るべき販売に備えて、BMWは入念に整備されている。アンダーボディとシャシーは新品同様で、ヘッドライナーのたるみやドアパネルの剥離といった典型的な弱点はここでは問題ではない。ドアラバーがもろくなっているなどの欠陥は、経年劣化によるものだ。このBMWが再び公道を走ることになれば、タイヤは間違いなく交換しなければならないだろう。

320iの価格はこれくらい

「320i」は、実際に乗るにはあまりに良すぎる。ほぼ新車状態の「E36」の価格は27,500ユーロ（約460万円）と予想されている。そのため、このオファーは主にコレクターやエンスージアストに向けたものとなりそうで、購入できた人はこれまでで最もオリジナルな「E36」を手に入れることができるだろう。