【Cycle*2024 リエージュ~バストーニュ~リエージュ:プレビュー】モニュメントと呼ばれる春の伝統大会最終戦はポガチャルとファンデルプールが最有力
ディフェンディングチャンピオン不在の大会で、最も注目されているのはビッグネームの2選手で、この点はベルギーファンも認めざるを得ない。アルペシン・ドゥクーニンクのマチュー・ファンデルプール(オランダ)とUAEチームエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)がエントリーしてきたのだ。 シーズン序盤から桁外れの走りを見せつけてきた両選手だが、ポガチャルが短い調整に入ったので、あいまみえるのはミラノ~サンレモ以来だ。
2020年に6位になっているファンデルプールはそれ以来となる2度目の参戦。ミラノ~サンレモではチームメートのヤスペル・フィリプセンの勝利を支えて10位に沈んだが、ロンド・ファン・フラーンデレン、パリ~ルーベと世界チャンピオンジャージを着て堂々たる連勝。モニュメントの優勝記録はこれで6勝となった。
ポガチャルは2021年のリエージュ~バストーニュ~リエージュ優勝者だ。今季はストラーデ・ビアンケを制したが、ミラノ~サンレモはアタックが決まらず3位。しかしながら7日間のボルタ・ア・カタルーニャで区間4勝と総合優勝、ポイント賞、山岳賞を獲得。わずかなレストを入れて、その復帰戦となるのがリエージュ~バストーニュ~リエージュだ。このレースに勝てば2023イル・ロンバルディアに続くモニュメント制覇となり、記録はファンデルプールの6に並ぶ。 2週間前のパリ~ルーベで、ファンデルプールは残り60km地点の石畳セクターでライバルたちを落とした。ポガチャルはシーズン初戦のストラーデ・ビアンケで80kmの独走を達成した。レース終盤のどの丘を2選手が勝負と見るかが最大の注目点だ。 アムステルゴールドレースとフレーシュ・ワロンヌでは、伝統レースに勝つのは必ずしも大本命ではないという点を痛感させた。アムステルゴールドレースではイネオス・グレナディアーズのトム・ピドコック、フレーシュ・ワロンヌはイスラエル・プレミアテックのスティーブン・ウィリアムズが勝った。どちらも英国選手として初めての栄冠をものにした。
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