【実話】末期がんで余命3カ月の高齢者が夜逃げを決意!?自分の死と向き合いながら荷造りをする依頼者【作者に聞いた】
子どものころから漫画が好きで、ユーモア溢れる漫画を描いている宮野シンイチ(@Chameleon_0219)さん。X(旧Twitter)にて公開された「夜逃げ屋日記」は、DV被害などに遭う依頼者を夜逃げさせた実話を基に描かれた人気漫画だ。今回は、X(旧Twitter)に投稿されているなかから「夜逃げ屋日記」の47話を紹介するとともに、著者に依頼者が余命3カ月だと知ったときの感想も伺った。 【漫画を読む】死を考えながら荷造りする依頼者だが…!? ※本作にはセンシティブな表現があります。閲覧には十分ご注意ください。 今回の依頼者は朝倉ミツコさん(75歳)。病院で末期がんと診断され、全身に転移しているようで年齢的にも完治は難しい状況だという。 ミツコさんは夫に病気のことを話すと、「家事は誰がやるんだよ。早いうちに家政婦を探しておいてくれ」と言われてしまい、返す言葉がない。 今回の依頼者が高齢者だということを社長から聞いて、驚く宮野。ミツコさんの妹がインターネットで夜逃げ屋を見つけ、妹名義で借りたアパートに引っ越すとのことだ。 ミツコさんは50年、夫は70年以上この家に住み、地域の人と根深いコミュニティがある。よそ者は長居すると怪しまれるので、社長は「素早く終わらせるぞ」とスタッフに声を掛ける。 インターホンを鳴らすとミツコさんが出迎えてくれて、スタッフは中へ入ると早速作業に取りかかる。冷蔵庫は妹に借りる予定なので、置いていくとのこと。そして、ミツコさんは洋服を整理しながら、「冬服…もう着ることないだろうな」と話す。 多くの依頼者は夜逃げした後の長い人生をどう生きていくか考えながら荷物を運ぶが、ミツコさんは自分がもうじき亡くなることを考えながら、荷物を運んでいる。今回はこれまでと違い不思議な夜逃げだと感じた宮野であった。 ――朝倉ミツコさんが余命3カ月だと知ったとき、宮野シンイチさんの気持ちをお聞かせください。 作中にもあるとおり、普段は依頼者さんも、依頼を受けた社長も、本人が夜逃げしたあとの長い人生をどう生きるかに焦点を当てて動くんですが、明らかにそうではないので違和感はありました。ただ、依頼者さんが自分の最後をどう生きたいかを考えた結果だと思うので、「自分は社長の指示に従って動くのみ!」とは思いました。 果たして、今回の夜逃げはどう展開していくのか気になるところだ。「夜逃げ屋日記」は待望の第3巻が発売され、著者と夜逃げ屋の社長との対談(前編/後編)も実現している。夜逃げ屋に興味や関心があれば、ぜひ一度読んでみて! 取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)