開業5周年を記念した【アマン京都】のスペシャル企画「鷹峯茶会」で非日常の世界へトリップ
澄み渡る空に、鮮やかな色づく木々。京都がいっそうその魅力を増す季節に、洛北にひっそりと佇むアマン京都にて、スペシャルな企画が催されました。それは11月1日に開業5周年を迎えたことを記念する特別企画「鷹峯茶会」。アマン京都らしさが溢れる独自のホスピタリティによって、非日常の世界へと誘われた至福のひと時をレポートします。 【画像】写真をもっと見る。
5周年を記念する“アマン京都らしさ”を追求した茶会
2019年11月1日に開業した「アマン京都」は、広大な敷地に広がる原生林や苔むした巨石の石畳、小川のせせらぎなどが織りなす静謐な森の庭が魅力の宿。その密やかな森の庭に抱かれるように、ダイニングやスパ、宿泊棟が点在しています。 この日の会場は日本料理「鷹庵」。約10メートルもの一枚板のカウンターが圧巻の席に着くと、まず、柴田厚志総支配人から「歴史や自然、芸術、美食などすべてが揃うこの地で、“アマン京都らしい”サービスについてこの5年間ずっと考えてきました。本日の茶会も通常の茶会とは違うアマン京都らしい内容になっておりますので、どうぞお楽しみください」というご挨拶。
秋のご馳走をしみじみと堪能
そして、いよいよ日本料理「鷹庵」を率いる総料理長 高木慎一朗氏による秋の懐石料理の始まりです。「いちばんのコンセプトは何を食べているかわかること。京都にいながら京料理じゃないものを提供していきたいと思っています」と語る高木総料理長。 先付は大黒しめじと菊菜や菊花を加減酢で和えたもの。ひと皿目から、大黒しめじの香りと食感、加減酢の塩梅に感動です。ここ鷹峯は琳派発祥の地とあって、琳派風の器使いも素敵。 次は「時期的には少し早いですが、肌寒くなってきたので、ほっこり温まってもらえるよう用意しました」という海老芋の椀盛。鰹出汁と白味噌、海老芋のなめらかなねっとり感が相まって、思わずため息が出るようなおいしさでした。お祝いの席に合わせた紅白結びのあしらいにも日本料理の繊細さが感じられます。 お造りの盛り合わせは、一品一品、日本各地から最高級の素材を仕入れ、丁寧に調理されたことが伝わる旨みと食感。醤油をつけるのももったいないくらいの繊細かつ濃厚な味わいでした。 箸休に出された鯖寿司にはなんとブルーチーズのロックフォールが。「すし飯や発酵を考えた時にチーズもありかなと思って。いろいろなチーズを試した結果、ロックフォールにしました。日本料理にキャビアやフォアグラが使われ始めたのは70年代。新しい足跡を残してもいいタイミングかなと思っています」と高木総料理長。カウンター越しに食材の説明や料理に込めた思いを聞きながら一品一品を堪能できるのも、実に贅沢です。