なぜ森保Jの6月強化試合にW杯出場の「本気度の高い」ガーナ、チュニジアの強豪2か国を招聘できたのか?
日本サッカー協会(JFA)は28日、日本代表を含めた4ヶ国がトーナメント形式で対戦する6月のキリンカップにチリ、ガーナ、チュニジア代表が参戦すると発表した。 10日にノエビアスタジアム神戸で日本とガーナ、チリとチュニジアが、14日にはパナソニックスタジアム吹田で勝者および敗者同士がそれぞれ対戦して順位を競う。 日本国内での4連戦に臨む6月シリーズは、2日にパラグアイ(札幌ドーム)、6日にはブラジル(国立競技場)との対戦がすでに決定。世界的な情勢から選択肢が南米かアジアに限定されると見られていたキリンカップで、11月に開幕するカタールワールドカップ出場を決めているアフリカの強豪2ヵ国を招へいできた舞台裏を追った。
理想のヨーロッパ勢は呼べず
苦しみ抜いた末に出場権を手にしたカタールワールドカップへ向けて、森保ジャパンが新たな一歩を踏み出す6月シリーズの全容がようやく決まった。 すべて日本国内で行われる4連戦は、まず日程と試合会場が決定。その上で2日にパラグアイと札幌ドームで、6日にはFIFAランキング1位のブラジルと国立競技場で対戦するキリンチャレンジカップが27日までに発表されていた。 一夜明けた28日には、6年ぶりの開催となるキリンカップの詳細がJFAから発表された。日本を含めた4ヶ国がトーナメント形式で戦う大会へ、南米のチリ、ともにカタール大会へ出場するガーナ、チュニジアのアフリカ勢の参戦が決まった。 「世界の強豪と真剣勝負ができるキリンカップでしっかりと目的を持って戦い、カタールワールドカップへ向けていいチーム作りをしていきたい。キリンカップのトロフィーをわれわれ日本代表が掲げられるように、結果にこだわっていきたい」 オンライン形式で行われた記者会見で、森保一監督(53)がこう抱負を語ったキリンカップは、実は参加国が南米勢かアジア勢に限定されるのではと見られていた。 会見に同席したJFAの反町康治技術委員長(58)が冒頭で、グループEでドイツ、スペインの優勝経験国と顔を合わせるカタール大会を見すえながらこう語った。 「われわれのグループにはヨーロッパが2ヶ国入ったので、できればヨーロッパの強いチームと試合をしたいという希望はありました。ただ、ヨーロッパはこの期間中にネーションズリーグが入っていて、残念ながらマッチメイクができない状況です」 国際親善試合のマッチメイクに対して、森保監督はかねてから「極力強い相手」を技術委員会へ要望してきた。昨年を振り返れば3月に韓国、6月にはドラガン・ストイコビッチ監督に率いられるセルビアとそれぞれ日本国内で対戦している。