なぜ森保Jの6月強化試合にW杯出場の「本気度の高い」ガーナ、チュニジアの強豪2か国を招聘できたのか?
最大4試合を組める6月シリーズでは、カタール大会への出場を決めている強豪国で、なおかつグループリーグを想定した戦いができる相手が理想だった。しかし、ヨーロッパサッカー連盟(UEFA)に加盟する全55協会の代表チームが参加する公式戦、ネーションズリーグが6月から開幕するために日程的な余裕が皆無になった。 マッチメイクが物理的に不可能になったのは、ヨーロッパ勢だけではない。北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)も6月からネーションズリーグを創設。カタール大会に出場するカナダ、メキシコ、アメリカももちろん参加する。 さらにアフリカサッカー連盟(CAF)でも、来年6月から7月にかけてコートジボワールで開催される2年に一度のビッグイベント、ネーションズカップ予選が6月からスタート。48ヵ国を12のグループに分ける抽選会が今月19日に行われた。 カタール大会に出場するガーナ、チュニジア、カメルーン、モロッコ、セネガルももちろんネーションズカップ予選を戦う。必然的にキリンカップへの参加国は、この期間に大陸ごとの公式戦がない南米とアジアに限定されると見られていた。 ただ、ネーションズカップ予選の日程を見ると、次の国際Aマッチデー期間となる5月30日から6月14日までで、各国とも2試合を戦うだけになっている。つまり、残りの2試合を国際親善試合にあてられる。アフリカ勢を招へいできる可能性が少しでもある状況で、JFAとして起こしたアクションを反町技術委員長はこう明かした。 「アフリカでは最初(前半)の2試合のみ、というチームがあったので、そのなかでワールドカップに出場する、本気度の高い国をぜひとも呼びたい、と」 CAFや各国協会を通して交渉を進めたのが、ともに国際Aマッチデー期間の前半にネーションズカップ予選を戦うガーナとチュニジアだった。反町技術委員長が続ける。 「例えばカメルーンは以前に試合をしたことがあるので、なるべく同じではないチームがいい、というのもあった。とにかくわれわれの招待に対して、積極的に向かい合ってくれる国の方が(来日する)可能性が高くなるので、このチームがいいのではないか、といった形でどんどん絞っていった、という感じですね」