危険運転致死傷罪の適用基準見直しへ検討会が具体的な数値盛り込んだとりまとめ案発表 専門家「指針としての運用がベスト」
今回の見直しの検討、きっかけは遺族からの声です。 ■福岡でも続く危険運転致死傷罪をめぐる裁判 今年1月、福岡県大牟田市の交差点で右折しようとした原付バイクと直進してきた軽乗用車が衝突し、原付バイクに乗っていた男子高校生が死亡しました。 起訴状によりますと、軽乗用車を運転していた60代の男は、酒を飲んだ状態で時速90キロから110キロで高校生のバイクと衝突したとされています。 検察は当初、男を道路交通法違反の罪で起訴しましたが、その後、より刑の重い危険運転致死罪に訴因を変更しました。 7月に行われた初公判で弁護側は「アルコールの影響で正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で運転していない」と主張しています。 交通事故で注意を怠ったことにより人を死亡させた場合、過失運転致死傷罪の上限は懲役7年なのに対し、危険運転致死傷罪の場合は、上限懲役20年と重くなります。 ■数値を設ける事のメリットとデメリット専門家は 弁護士法人響・福岡オフィス所長の徳原聖雨弁護士の話 基準となる数字を設けることで、罰せられるかどうかが明確になる反面、基準値に達していないものがすべて危険運転ではないとなってしまう。個人的には法律に明記するのではなく、今後、裁判官が判決を下す一つの指針として用いつつ、あとは解釈の余地を残すと言うことがベストではないかと考える。裁判官が遺族の方も含めて納得する解釈をすればよいのではないか。
RKB毎日放送
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