定年間近の1人暮らし。定年後はノンビリ暮らしたいです。現在、ねんきん定期便の額は少ない金額しか載っていませんが、将来月20万円くらい受給できますか?
定年後にゆとりを持って生活する場合、月20万円くらいの年金が必要だと考える方も多くいるでしょう。 しかし、50歳までに受け取るねんきん定期便には、これまでの加入実績から算出された年金額しか記載されてないため、月20万円の年金を受給するためには現役時代にどのくらいの年収を稼ぐ必要があるのか知りたい方も多いと思います。 そこで本記事では、月20万円の年金をもらうために必要は年収や実際に受給する年金の平均額などを詳しく解説します。
年金で月20万円もらうのに必要な年収は?
老後に年金を月20万円もらうには以下のように計算すると、年収ベースで平均約722万4000円必要になることが分かります。 ・月20万円もらう場合に必要となる年間年金額:20万円×12ヶ月=240万円 【老齢厚生年金の計算式】 ・平均標準報酬月額×5.481/1000×加入期間の月数(平成15年4月以降の率) ・加入期間:20~60歳までの38年間(480ヶ月) (1人暮らしの場合) ・老齢基礎年金の満額:81万6000円(令和6年度) ・月20万円をもらうのに必要な残りの老齢厚生年金:240万円-81万6000円=158万4000万円 ・老齢厚生年金で年間158万4000円をもらうために必要な標準報酬月額:約158万4000円÷2.63088(5.481/1000×加入期間480ヶ月の場合)=約60万2000円 ・年金で月20万円もらうのに必要な年収:60万2000円×12ヶ月=約722万4000円 ただ、この年収額は厚生年金に加入していた期間の平均年収額です。1年間の年収ではない点に注意しておきましょう。
65歳以上単身世帯の年金平均額は?
総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」では、「65歳以上の単身無職世帯」の実収入で「社会保障(年金)給付」の平均額は月11万8230円と報告されています。 しかし、支出平均額は14万5430円となっているため、毎月約3万円の赤字になることが予想されます。年間にすると約36万円もの赤字になり、こうした老後の費用をカバーするためには貯金をして備えておく必要があります。