補正予算案が衆院通過 維新・国民が賛成に回る 立民配慮で28年ぶり修正も
令和6年度補正予算案は12日、自民、公明両与党と日本維新の会、国民民主党などの賛成多数で可決、衆院を通過した。与党は、能登半島地震の復興予算として6年度予算の予備費から1千億円を充てるよう求めた立憲民主党に配慮して修正した。予算案が修正、可決されたのは平成8年以来28年ぶりとなる。 補正予算案は13日に参院で審議入りする。政府・与党は17日に成立させる日程を描いている。 維新は12日、看板政策として掲げる教育無償化を巡り、与党と年内に実務者協議を始めることで一致。国民民主も、所得税が生じる「103万円の壁」を7年から引き上げることなどで与党と合意した。一連の経緯を踏まえ、維新と国民民主は補正予算案に賛成することを決めた。 石破茂首相は記者団に「言いっぱなし、聞きっぱなしではない熟議になった」と振り返り、衆院通過を受けて「ありがたく思っている」と述べた。立憲民主党の野田佳彦代表は記者団に「根本的な欠陥がある。是正されない限り、賛成はできない」と主張した。 補正予算案の歳出(支出)総額は13兆9433億円で、経済対策の経費が13兆9310億円となった。住民税が課税されない低所得世帯に配る3万円の給付金を計上したほか、ガソリン料金を抑える補助金は1兆324億円を盛り込んだ。