「おせちの絵本」が異例の9万部超え 『ぐりとぐら』出版元が手掛ける、写真超えたリアルさが話題に
シンプルさも強みに
購入のきっかけや用途は幅広く、「『これ写真じゃなくて絵なの?』と気になって購入した」「自分は食べないけれどお正月の設(しつら)えとして飾っています」という声もあったとのこと。写実的な絵を採用したほか、余白を多く残すなど「絵巻を意識した」というシンプルな作りとしたことも、楽しみ方をさまざまに広げた一因だったようだ。 NHKテキスト『きょうの料理』といったレシピ本と一緒に並べる書店もあるなど、展開のバリエーションも幅広い。 しかし、『おせち』はあくまで「子どもたちに向けて作った本」だと話す関根さん。今回のヒットについても「『本物』を届けるという意識で作った絵本が、大人の鑑賞にも耐えるものになった」結果だと捉えており、今後も子ども向けに“和の魅力”を伝えるようなコンセプトの絵本を手掛けていきたいという。 「『おせち』もこの先、『年末になったらこれを読もう』と、長く手に取ってもらえる絵本になればと思います」(関根さん)
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