トヨタ「ポータブル水素カートリッジ」に採用、ジェイテクト・豊田合成が手がけた部品の機能
ジェイテクトや豊田合成が手がける水素関連部品が、トヨタ自動車が開発した持ち運び可能な「ポータブル水素カートリッジ」に採用された。水素を手軽に、幅広い用途で使用できる同カートリッジの安全性や利便性向上に貢献する。 【写真】トヨタが開発した「ポータブル水素カートリッジ」 ジェイテクト、豊田合成の両社はモビリティー向けをはじめ、生活圏での水素利活用拡大に寄与する部品の提供を目指す。 ジェイテクトは17日、同カートリッジに「カートリッジバルブ」が採用されたと発表した。同製品のタンクに装着し、高圧水素を燃料電池(FC)に供給する。水素を外部に漏らさない安全性や、ワンタッチ着脱などの操作性を実現した。 トヨタの燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」に搭載する「高圧水素供給バルブ」の開発技術や量産実績を生かして開発した。現在は水素エンジン車向けの「高圧水素減圧弁」の開発にも着手している。 豊田合成は同カートリッジ向けに高圧水素タンクを提供する。同タンクはミライ向けにトヨタと共同開発した水素貯蔵技術を応用したもので、トヨタの旗艦モデル「クラウン」のFCVモデルや商用車、旅客船などに供給している。 トヨタのポータブル水素カートリッジは、水素を安全かつ手軽に持ち運び、各種機器に装着可能だ。水素を燃焼させる水素調理器やFCと組み合わせた電源などの用途を見込む。