佐賀清和高校でいじめ認定 部活動で上級生から暴言、女子生徒不登校に 第三者委員会が調査
佐賀市の佐賀清和高は10日、2022年に当時1年生だった女子生徒が不登校になったのは、部活動で上級生から暴言を受けるいじめがあったと認定する調査結果をホームページで公表した。佐賀県は、学校側による再発防止策などが示されたとして再調査しないと判断した。 同校はいじめ防止対策推進法に基づき、いじめによる30日以上欠席がある「重大事態」の恐れがあるとして22年11月に県へ報告。学校側が弁護士や大学教授らでつくる第三者委員会に諮問し、昨年2月から今年2月まで計7回の委員会を開催した。 第三者委員会の答申によると、女子生徒は部活動の練習中に、上級生1人から「総体に負けたのはお前のせい」「お前と練習したらへたになる」などと1時間以上にわたって暴言を受けた。暴言を受けた翌月から部活動を休んで2学期以降は登校できない状態が続いた。昨年9月から今年3月まで休学した後、転学した。顧問や学校による十分な対応や調査がなされず、理不尽な部則など閉鎖的な体質も指摘した。 再発防止策として、学校は明文化されていない部則の見直しやタブレット端末から受け付ける相談窓口の設置、学校に寄せられた苦情の管理職への報告を徹底して取り組むとしている。土井研一校長は「取り返しのつかない事態となり、被害者には申し訳ないと思っている。答申を重く受け止め、改善に努めたい」と話した。(横田千晶)
横田千晶