ナ・リーグはワイルドカード3位から3ゲーム以内に9チーム!異様なまでの大混戦が夏のトレード市場に与える影響<SLUGGER>
これはもう“異変”と言っていいだろう。 2024年シーズンは目下、おおよそ全体の約4割を終えたところだが、勝ち越しているのはわずか11チーム。全体の実に3分の2近くのチームが勝率5割以下にとどまり、あまり例を見ない混戦状態が続ている。 【動画】アロンゾ、史上4番目のスピード記録で通算200本塁打達成! アメリカン・リーグはヤンキース(東地区)、ガーディアンズ(中地区)、マリナーズ(西地区)がそれぞれ首位。ワイルドカード争いではオリオールズが勝率.650以上と強さを誇り、意外な快進撃を続けるロイヤルズもすでに貯金12を作っている。問題はここからで、34勝31敗のツインズから30勝36敗のアストロズまで、4.5ゲーム差の間に実に7チームがひしめいている。 ナショナル・リーグはさらに混戦模様だ。地区優勝争いはフィリーズ(東地区)、ブルワーズ(中地区)、ドジャース(西地区)がすでに独走状態だが、勝ち越しチームはリーグ全体でブレーブスを加えた4チームのみ。ワイルドカード2位のパドレスからして34勝35敗で負け越していて、ここから28勝36敗で借金8のメッツまで実に9チームが3ゲーム差以内で争っている状況だ。 この大混戦は、7月30日のトレード・デッドラインの動きにも影響を与える可能性がある。自分たちが「買い手」に回るのか、それとも「売り手」に回るかの判断が難しくなるからだ。 例えば、7月下旬を迎えた段階でワイルドカード3位まで3ゲーム差だった場合、メッツは主砲ピート・アロンゾを放出するだろうか? アストロズは今オフFAとなるアレックス・ブレグマンを手放すだろうか? そして、一つの球団の決断が市場全体の流れを変えてしまうことも考えられる。プレーオフ争いの異常なまでの混沌が、期限ギリギリまで何が起こるか分からないトレード・デッドラインを演出するかもしれないのだ。 ここから1ヵ月で戦況はどのように変わっていくのか注目だ。 構成●SLUGGER編集部
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