2025年に狙うべき投資テーマは? “女性版ウォーレン・バフェット” が注目する「4つのトレンド」
2024年の米国株市場は、「エヌビディア」に代表される“AIブーム”に牽引され、記録的な上昇を遂げた。今年も「買っていれば勝てる」という“アゲアゲムード”は続くのだろうか。マネックス証券の岡元兵八郎氏は、著名投資家であるキャシー・ウッド氏も注目する、「4つのイノベーション」がそのカギになると解説する――。 【写真を見る】女性版ウォーレン・バフェットと称される「キャシー・ウッド氏」 (前後編の前編) *** ※この記事は『本当に資産を増やす米国株投資』(岡元兵八郎著、ビジネス社)の内容をもとに、一部を抜粋/編集してお伝えしています。
既存企業のシェアが奪われるほど革新的なイノベーション
キャシー・ウッド氏は、「女性版ウォーレン・バフェット」とも称されている人物で、大手運用会社で12年間、グローバルテーマ株式運用のCIOとして、50億ドルもの資金を運用していました。2014年1月には「アーク・インベスト」という運用会社を設立し、現在はそのCEOを務めています。 ウッド氏は2018年、テスラの見通しに対し悲観的な投資家がほとんどを占めていた時に同社の成長の可能性に非常に強気な姿勢でした。電気自動車市場や自動運転技術、エネルギー事業の分野における同社のリーダーシップを高く評価して、彼女のファンドは大規模な投資を行いました。テスラの株価が20ドル台の時です。その後の2020年末にはテスラの株価は200ドルを超え、彼女は市場から大きな注目を集めたのです。 ウッド氏率いるアーク社のすごいところは、投資ポートフォリオや取引内容を毎日公開している透明性です。その透明性が多くの投資家から信頼を集めています。そんな彼女の投資哲学が「破壊的イノベーション」への投資です。 破壊的イノベーションとは何か、ウッド氏に尋ねると「テクノロジーによって可能になるものであり、市場競争のルールが根底から破壊されて、既存企業のシェアが奪われるほど革新的なイノベーションである」ということでした。 そのウッド氏が注目する4つの破壊的イノベーションのテーマ、「フィンテック」「スペ ース」「デジタル・トランスフォーメーション」「メタバース」についてそれぞれ見ていきましょう。