「一回手放したからこそ絶対手放せない」“アーティスト”江口洋介(56) 密かに燃やし続けた音楽への思い
俳優として、『ひとつ屋根の下』『救命病棟24時』『白い巨塔』など、時代を代表する数々の名作ドラマに出演。 またアーティストとして、1990年代に『恋をした夜は』『愛は愛で』など数々のヒット曲を世に送り出してきた、江口洋介さん、56歳。 【写真15枚】アーティストとして新たなスタートを切った 俳優・江口洋介のインタビューを見る 江口さんは俳優に専念するため1999年に音楽活動を休止していましたが、 2023年に歌手デビュー35周年を迎えたことをきっかけに、音楽活動を本格的に再開。 いま再びアーティストとして新たなスタートを切りました。 そんな江口さんに『ノンストップ』がインタビュー。密かに燃やし続けていた音楽への思いを語ってくれました。
歌手デビュー35周年を迎え本格的に活動再開
トレードマークのロン毛スタイルで一斉を風靡し、1987年に俳優デビューした江口さんは、その翌年に歌手としてもデビュー。 俳優と歌手という二足のわらじをはきこなしていました。 しかし、俳優業に専念するため、1999年以降は音楽活動を休止。当時を振り返り・・・ 江口さん: 俳優活動と同じ時期に(歌手活動も)スタートして、途中で30過ぎぐらいで一回音楽の方から(引いた)。俳優としてガッといきたいなと、ちゃんと仕事としてやりたいなと。 (俳優に専念している時も)いつか音楽やるだろうなってずっと思ってるんですけど、でももう、一回座ってしまったらなかなか腰を上げることは結構重くて、タイミングも掴めないし、 スタッフなんかも「まぁちょっと音楽の話は…」みたいな感じになるし(笑)、「ああもうそういう空気か」と思いながら…。 しかし去年、音楽活動を本格的に再開した江口さん。 その理由は、密かに燃やし続けていた“音楽”への思いを強く感じたからだといいます。 江口さん: 今から10年近く前なんですけど、昔からフォークデュオなんてやってた友達と一緒にライブハウスを押さえて、自分たちで機材持ち込んで。やり始めたら止まらないですよね。 一回手放したからこそ、絶対手放せないぞっていう様な勢いで、このアルバムを作りましたし、音楽が自分に与えてくれて、俳優業も含めて今があると思っているんで、その(歌手としての)スタートがなかったらここには居ないと思うんでね。その感謝も込めて、これからより深く付き合っていきたいなと思っていますね。 そんな音楽への熱い思いを込めて、10月23日に26年ぶりにアルバムを発売した江口さん。実は、デビュー当時からほとんどの楽曲の作詞・作曲を自ら手掛けているんです。 江口さん: 人の曲はあんまり上手く歌えないんですよね(笑)。 やっぱり作るなら自分で作ってっていう…デビューの時も(将来的に)自分で作っていきたいなと思って作って、やっぱり自分のサウンドだったり理想が結構あるんで… 『恋をした夜は』なんかも、バーッと(曲が)頭から降ってきたみたいな。アタマから最後まで(一気に)できた様な曲ですけどね。 なんかやっぱり、いきたくなるメロディーってあるんですよ。それに囚われすぎてても…それを壊すために作る場合もありますし。 でもお得意のコード進行とお得意のメロディで出来た曲の方が多分、パンチ力は自分なりにはあるだろうなと思っているので…。 今回発売されたアルバムに収録されている楽曲も全て作詞・作曲を担当しています。 江口さん: 昔聞いていた人も「これ江口っぽいじゃないか」とか「あまり変わらないね」って言わせない様にビルドアップしているサウンドだったり、(でも)やっぱり自分の中に流れてるロック感みたいなのものは閉ざさない様にして。 「変わらないな」とも言われたいし、でも「ちょっと違うな」という風にも言わせたいしっていうのをすごく意識して作りました。 そんな、こだわりの音楽への刺激となっているのが、やはり俳優業。 江口さん: 「忍びの家」っていうのをやらせてもらいましたけど、(作品のテイストに対して音楽が)全然違う影響(を与えている)。 ZOMBIESがかかったりとかしてるんですよ。結構昔のイギリスの古い曲…そんな曲、忍者にはかけないじゃないですか。 全然その芝居のトーンと違うものがかかることによって、固まっているものを吹っ飛ばしてくれるというか。そういうの体験するとすごく音楽の力も感じますし、フィードバックがあります。 逆に(自分が今度は)音楽をやって、リハーサル始まります、ライブ終わりますってすごく頭がクリアになるので、「また1から台本じゃあ覚えますか」って感じで(俳優業を)リスタートできる。 そっち(俳優業)もまた、“始まる”というか。 “行って来い”がすごく今順調ですね。 俳優、そして再びアーティストとして新たなスタートを切った江口さん。 そんな江口さんが大切にし続けている言葉、"One Word"とは・・・。