大谷翔平 49盗塁目「50-50」もう目前 奇襲“走”攻で悪送球誘い一気三塁へ 自身初のプレーオフ進出にも王手
「マーリンズ4-8ドジャース」(18日、マイアミ) ドジャースの大谷翔平選手(30)は敵地でのマーリンズ戦に「1番・指名打者」で出場し、5打数1安打で今季49盗塁目を決めた。史上初の「50本塁打、50盗塁」にあと2本塁打、1盗塁とした。シーズン50盗塁を達成すれば、日本人選手では01年のイチロー以来、23年ぶり。チームも快勝して90勝に到達。大谷にとってはメジャー7年目で初となるプレーオフ進出にも王手をかけた。 奇襲攻撃。初回の打席で左前打を放った大谷が次打者ベッツへの初球にスタートを切った。マウンド上の左腕ウェザーズと正対する形から迷わず加速。敵地に集結したド軍ファンの歓声の中、二塁に滑った。慌てた捕手の悪送球を誘い、一気に三塁を陥れた。 6試合ぶりの盗塁。「失敗しないことが第一」と言い続けている。最後の盗塁死は7月22日のジャイアンツ戦。26連続成功で確率を92・5%に上げた。日本選手では01年にイチローが56盗塁をマークして以来、23年ぶりのシーズン50盗塁に王手をかけるとともに、史上初の「50-50」まで2本塁打、1盗塁とした。 試合後の監督会見。現役時代は盗塁のスペシャリストで、49盗塁の自己記録を持つロバーツ監督は「送球がそれることを願っていた。まずまずのスタートだったので送球が良ければアウトだった」と解説。史上初の快挙を目前にしていることに「なんというシーズンだ。打撃だけでも素晴らしいのに、よりすごいのは盗塁できる足を維持している点だ。技術と才能。本当に素晴らしい。明日か、(明後日の)本拠地で記録を抜いてほしいね」と笑顔を見せた。 チームは序盤の一発攻勢で主導権を握り、逃げ切り勝利で90勝に到達。ナ・リーグ西地区の首位をキープし、地区優勝マジックを7に減らすとともに、ワイルドカードを含むプレーオフ進出マジックも1とした。 昨季まで11年連続でポストシーズンに進んでいるド軍にとってプレーオフ進出はワールドチャンピオンになるための通過点。しかし、過去6年、エンゼルスでプレーした大谷にとっては大きな目標の一つだ。勝利のために打って、走る。その熱い思いで「50-50」の金字塔を打ち立てる。