獲得して良かった!! J1リーグ、今季最高だった新戦力10人。1年目から圧巻だった男たちとは?
FW:マルセロ・ヒアン
生年月日:2002年6月8日 所属クラブ:サガン鳥栖 2024リーグ戦成績:30試合14得点3アシスト サガン鳥栖にとって、2024シーズンは辛いシーズンとなってしまった。シーズン序盤戦からズルズルと順位を下げると、10月19日に行われた明治安田J1リーグ第34節の京都サンガF.C.戦(● 0-2)で18位以下が確定して、無念のJ2降格が決まった。 だが、苦しかった今年1年間の中で数少ない明るい話題となったのが、新戦力であるマルセロ・ヒアンの爆発だった。ブラジル出身の22歳が示した高い得点力は、鳥栖サポーターがシーズン終盤戦までJ1残留を信じ続けられる動機になったはずだ。 今季開幕前、M・ヒアンは横浜FCから鳥栖に完全移籍で加入した。リーグ開幕直後は周囲との連係に課題が見えたが、4月20日の第9節・鹿島アントラーズ戦(〇 4-2)で2ゴールをマークすると、ここから一気に加速。鹿島戦後のリーグ戦10試合で5得点と、コンスタントにゴールネットを揺らし続けた。 思えば、横浜FC時代のM・ヒアンはそれほど印象的な活躍を披露していたわけではなかった。夏場にバイーア(ブラジル)から加入した2022シーズンは、J2リーグで9試合に出場して2得点1アシスト。フルシーズンを戦った昨季もJ1リーグで23試合出場3ゴール2アシストと“イマイチ”な結果に終始した。個の力での局面打開を求められるのは、横浜FCも鳥栖も同じ。だが、今季のM・ヒアンからは明らかに「化けた」印象を受ける。 身長188cmの長身を生かしたポストプレー、圧倒的な推進力で対戦相手を置き去りにするスピード、そして抜群の決定力。ストライカーとして必要な要素を全て持っているM・ヒアンは、下位に低迷する今季の鳥栖における一筋の光だった。 もしも、シーズンを通して万全なチーム状況の中でプレーしていたら…。ブラジル人アタッカーが残した成績はさらに上振れしていたことだろう。