なぜフランスはこんなにひどいままなのか?デシャンが解決すべき6つの問題
エンバペをどうする
フランスが今大会を爆走できるかどうかは、エンバペを最大限活用できるかどうかにかかっているのは明らかである。でも、どうやって? レアル・マドリー行きが決まっているスーパースターは、まだドイツで絶好調には至っていないが、情状酌量の余地はある。その主なものは、オーストリア戦で鼻を骨折したことで、そのためオランダ戦には出場できなかった。その試合がスコアレスドローだったことは、彼がフランス代表にとってどれほど重要な選手であるかを強調している。 事実、エンバペは、必然的にフランスがこれまでに挙げたわずか2得点の両方に絡んでいる。オーストリアのマックス・ウーバーのヘディングが味方GKの背後のゴールに吸いこまれたのは、エンバペがペナルティーエリアに侵入して上げたクロスのためだったし、ポーランド戦で決めたPKは、エンバペのいつもどおりの自信に満ちた落ち着きが生んだものだった。 それでも疑問は残る。骨折した鼻をかばうマスクをかぶったエンバペをどこに配置するのがベストなのか。エンバペは中盤で先発しても、必ずワイドに流れる。実際、ポーランド戦でエンバペが最高に危険だった瞬間はすべて、非常にエキサイティングなブラッドリー・バルコラや、サッカー界最高の攻撃的左サイドバックであるテオ・エルナンデスとの連携から生まれていた。 エンバペを大好きな左サイドで起用し、右にバルコラ、中央にジルーを配置すべきだという議論がある。ジルーにはもはや90分フル出場は難しいだろうが、少なくともフランスの攻撃の中心になれるし、我々はすでに、エンバペが、MLS行きが決まっている背番号9とプレーするのが大好きなことを知っている。 いずれにせよ、デシャン監督が用意周到にしなければならないことは明らかだ。監督は常に、派手さよりも質実剛健を好んできた。つまり、選手起用や戦術を大きく変える可能性は非常に低い。 だが、新たにトーナメントが始まろうとする今、フランスが勝ち進んでいきたいならば、グループステージで見せたよりもずっと大きな自由や流動性、勇気、自信を持ってプレーすることが必要である。
マーク・ドイル