コスパ最強と話題のバーミヤン「300円セット」 販売数を2.5倍に伸ばした「驚きのリニューアル」とは
ラーメンも合わせながら、ごはんを食べ進めます。無料に甘えて大盛りにしましたが、これだけの役者がそろっていれば、食べ終えるまであっという間でした。 ■「安すぎる」アジフライ1枚→2枚で大人気に ここであらためてバーミヤンの紹介です。 すかいらーくホールディングスの公式Webサイトによると、バーミヤンの1号店がオープンしたのは1986年。2024年3月末時点で店舗数は354です。安価なだけでなく、甜麵醬やネギ油など、さまざまな調味料を自社開発して作った本格的な味わいも魅力の人気チェーンとして知られています。
バーミヤンのメニュー開発シェフを務める福島宣嘉さんによると、名前の由来はアフガニスタンの古都・バーミヤンからとっているとか。シルクロードに位置し、東洋と西洋が交わる地という点から、中華料理で人々を結び付ける店でありたいという思いが込められています。 また、特徴的な桃のロゴは司馬遷の「桃李不言下自成蹊」という言葉にちなんでいます。桃や李の美しさ、おいしさに人が集まり道ができることを表現した言葉で、また桃が中国で縁起物とされていることからも採用したそうです。
さて、そんなバーミヤンがアジフライ・ごはんセットを始めたのは2023年7月。福島さんがさまざまな食べ合わせを検討しながらメニューを研究する中で、アジフライとラーメンの相性がいいのではないかと気づいたのがきっかけだそうです。 「アジフライと中華料理の組み合わせは珍しく感じるかもしれませんが、もともと、中華料理でアジを使ったメニューはいくつかあります。ただ、フライではなくから揚げにして、ソースをかけるものが多い傾向にありました。
一方、アジフライはごはんとの相性もいいですし、ラーメンとも意外と合うんです。これまでラーメンと合わせるのは餃子が“鉄板”でしたが、アジフライも売れるのではないかと感じて発売しました」 そして誕生したのがアジフライ・ごはんセットです。とはいえ不思議なのが、アジフライ単体での販売がないこと。福島さんに聞いてみると、次のような答えが返ってきました。 「アジフライには、一般的なものより一回り大きなアジを使っており、かなり原価率の高い商品です。採算を考えると単品での販売が難しく、他のメニューと一緒に注文いただく形で、何とか販売にこぎつけました」