チャールズ国王に王冠授けた英国国教会の最高位聖職者が辞任…少年虐待問題対応に批判
【ロンドン=蒔田一彦】英国国教会の最高位聖職者ジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教は12日、辞任すると表明した。教会関係者の男性が多数の少年らを虐待していた問題を巡り、適切に対応しなかったとして批判が高まっていた。
英BBCによると、教会関係者の男性(2018年に死亡)は1970年代以降、英国や移住先のジンバブエなどで計130人の少年や若い男性に暴力行為や性的虐待を加えたとされる。今月公表された独立調査報告書では、2013年7月時点で「英国国教会の最高レベル」が虐待を認識していたが、直ちに警察に通報せず、男性を法で裁く機会を逃したと指摘された。
ウェルビー大主教は13年3月に就任し、23年5月のチャールズ国王の戴冠(たいかん)式では国王に王冠を授けた。