夢だった「美容師」デビューを果たした娘。ただ、朝から晩まで働いて「月給18万円」らしいです…普通なのでしょうか?
自分の子どもが夢をかなえたのはいいものの、収入が少ない場合、心配する方もいるのではないでしょうか。 今回の記事では、美容師の年代別の年収の推移や給料の仕組みを解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
美容師の年収について
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」で公開する、美容師の平均年収は「379万7000円」です。年齢別の平均年収を表1にまとめました。 表1
出典:厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「美容師」 を基に筆者作成 一般的にアシスタント期間である20~24歳では、平均年収が約271万円とあまり高いとはいえません。しかし、スタイリストに昇格する人が増えてくる25歳以降は、年収が上がる傾向にあることが分かります。 さらに「給与額別の人数割合」では、全体に占める人数の割合が一番多いのが、月額20万円~21.9万円で約15%です。この結果から、美容師の月額給与は約20万円が目安となるでしょう。
美容師の給与・みなし残業について
美容師の給与形態は、会社や店によってさまざまです。独立行政法人労働政策研究・研修機構 のビジネス・レーバー・トレンドに掲載されているコラムによると、美容師の初任給は最低賃金に基づき低めに設定している傾向があるとされており、今回のケースである「月給18万円」も平均的であることが想定できます。 新人であるアシスタントの期間は固定給で支払い、スタイリストに昇格したら固定給+歩合制といった形が一般的とされています。 歩合制とは、成果や出来高、業績などに応じて変動した額を支給することです。歩合の割合や計算方法は、美容院によってさまざまですが、売り上げでの貢献度合いによって支給額が増える仕組みは共通しているでしょう。 さらに美容師は営業時間外にカットなどの練習をして、技術を高めていかなければならない面もあるため、残業や早朝出勤をすることも多いようです。 このような営業時間外の練習に、残業代を支給する動きも見られます。「みなし残業」というものです。 みなし残業とは、実際の残業時間にかかわらず、事前に決められた残業代を支給する制度のことです。残業代をあらかじめ給与に含めて支給するため、残業代が出ないといった状況を回避できるでしょう。 1日の拘束時間が長いイメージのある美容師ですが、近年の働き方改革により長時間の労働時間を軽減する動きや、夏季・冬季休暇などの休みをしっかりとれる体制を整えている美容室も増えているようです。 一方、子どもが一人暮らしをしている場合は、家賃や光熱費も発生します。アシスタントとして働くうちは、親の援助が必要になるかもしれません。金銭的な援助だけでなく、食料品や日用品を送る援助もあるので、援助が必要かどうか聞いてみるのもいいでしょう。