上質な現代美術コレクションを見せる〈UESHIMA MUSEUM〉が渋谷にオープン!
東京・渋谷に新しい美術館がオープンします。数百点ものコレクションの中から選りすぐった作品を公開する〈UESHIMA MUSEUM〉は現代美術の最先端に触れられるスポットです。 【フォトギャラリーを見る】 自らが所有するアートコレクションを公開する人が増えてきた。事業家・投資家の植島幹九郎もその一人だ。2024年6月に開館する〈UESHIMA MUSEUM〉は彼のコレクション「UESHIMA COLLECTION」を展示する美術館。植島の母校である渋谷教育学園の敷地内にある建物を〈渋谷教育学園 植島タワー〉としてリノベーションし、新しい美術館としてオープンする。
開館時にはアドバイザーに神谷幸江、山峰潤也という二人の気鋭のキュレーターを迎え、数百点に及ぶ膨大なコレクションからセレクトされた作品を展示する。建物は地下1階、地上6階の7フロア。地下1階では「絵画における抽象―その開拓精神」をテーマにゲルハルト・リヒターの「Abstrakte」シリーズの作品や2019年にターナー賞を共同受賞したオスカー・ムリーリョらの作品が並ぶ。
1・2階のテーマは「同時代の表現、個の表現世界」。名和晃平の「PixCell」シリーズ、杉本博司らの作品が並ぶ。
1階から2階に向かうとライアン・ガンダー、ルイーズ・ブルジョワ、シアスター・ゲイツら今話題の作家の作品が現れる。中央の部屋ではアンドレアス・グルスキーとトーマス・ルフ、ドイツ現代写真の豪華な競演が楽しめる。
3階は「女性画家のまなざし」というタイトルのもと、今津景、今井麗、工藤麻紀子ら世代の近い女性作家の作品を見せる。4階の「変わるもの、消えゆくもの」ではさわひらきの映像作品や宮永愛子のナフタリンの作品、三嶋りつ恵のガラス作品など、うつろう生命のはかなさを思わせる作品が並ぶ。
5階はワンフロアをすべて使って松本陽子の大型作品が展示される。松本は1936年生まれ、60年代にニューヨークで出合った抽象表現主義や水墨画の技法に影響を受け、形に色が従うのではなく、色が形を導き出していくことに目を向けてきた。自由な直感から生まれた絵画は近年のロンドンでの展示などをきっかけに世界的な評価が高まっている。6階は一般非公開のフロアとなる。