2024年の通販化粧品市場規模は2.6%増の6130億円と予測。2023年は3.8%増の5977億円
調査会社のTPCマーケティングリサーチは10月7日、2023年(2023年1月~12月実績)の通販化粧品市場は前年比3.8%増の5977億円だったとする調査結果を発表した。調査開始の2000年以来、過去最高を更新。市場規模は2000年比で約2.9倍、直近10年間で約1.5倍に拡大しているという。
2023年おける化粧品通飯の分野別販売構成はスキンケアが69.7%を占めてトップ。ヘアケアが19.8%、メイクアップは7.3%、ボディケアが3.2%で続いた。
また、分野別成長率を見ると、ボディケアが前年比10.9%増、メイクアップが同5.0%増、スキンケアが同4.3%増、ヘアケアが同0.6%増だった。
近年、コロナ禍を契機に通販利用者が増加。ECモール(Amazon、楽天市場、Qoo10など)の利用者が増え、従来は自社ECサイトを中心に展開していた通販メーカーもECモールへ出店する企業が増えている。 商品面では、2022年から2023年前半にかけては主要各社においてキラーアイテムに次ぐ第2の柱を育成する傾向が見られた。ECモールにおける単品戦略に注力する企業も増加。再びキラーアイテムの開発を強化し、新規顧客獲得につなげる動きがある。 販売面では、店舗ユーザーを通販に誘導する目的が大きかったOMO戦略であったが、近年は両チャネル共存の動きが強まっている。通販と店舗などさまざまな媒体が連携した顧客情報の一元管理に取り組むことで、既存顧客の育成につなげている。 2024年の通販化粧品市場は、前年比2.6%増の6130億円となる見込み。ECモールが存在感を示すなか、ECモール内の戦略を強化して顧客の裾野を拡大する傾向が見られる。一方、公式サイトと店販などの連携を強化して顧客の囲い込みを強化する動きも強まっている。