【高校サッカー選手権】聖望学園が国際学院に3-0で快勝!ゲーム内容に指揮官は「やはり選手権は別もの。楽には勝たせてくれない」
守備のリズムが良いまま後半に入ると15、16分に太仲が連続して惜しいシュートを放ち、23分には欲しかった追加点を手に入れる。小山が蹴った右FKのボールはクリアされたが、素早く拾ったボランチ遠藤浬(3年)が押し込んで2点目。終了間際にも途中出場したばかりのMF沖田拓(2年)が、ペナルティーエリアで倒されてPKを得た。小山がまたキッカーを買って出ると、今度はGKの逆を突きゴール右隅に流し込んで駄目を押した。 国際学院は後半、次々にフレッシュな選手を投入。左SBだった突破力のある主将の坂輪世成(3年)を1列前に出し、積極的に攻撃参加させたが実らなかった。 聖望学園の山本昌輝監督は、「今年は(国際学院とは)力の差があると思っていたが、やはり選手権は別ものですね」とひと息つくと、「1-0で推移するのはきついですね。追加点を取れたら良かったのですが、PKを外すなど楽には勝たせてくれないのが選手権」とこの大会を勝ち抜く難しさを口にした。 一方、相手に決定的な場面をほとんどつくらせなかった守備については満足そうで、「後半は長いボールを使ってくると思っていたが、よくはね返してくれた。後半は追加点より無失点が大事だと言い聞かせました」と笑顔で語る。 昨季からゴールマウスを守っていたGK望月健冴(3年)が今夏、体調不良に陥ったことで控えGKだった網野晃平(3年)が、8月24日のS1リーグ後期開幕戦から先発を任された。 網野は「2番手だった頃からいつでも出られる準備だけはしていましたが、今はさらに強い責任感を持ってやっています」と引き締まった表情を見せた。 9月のS1リーグでは正智深谷に5失点し、昌平セカンドには3失点を喫した。「何が悪かったのかを反省し、次に生かせるように練習しました」。その結果、先日の細田学園とのS1リーグに続き、この日も無失点勝利を呼び込んだ。「すごく自信になりました。次もゼロで勝てるように頑張ります」と笑顔を見せた。 (文・写真=河野正)