ホリエモン、提言!「Jはプレミアに肩を並べることが可能!」
Jリーグ史上初となるアドバイザーに就任した堀江貴文氏(現SNS株式会社オーナー兼従業員)に聞く改革論の後編。以下、一問一答。 ――サッカー経験者だけの組織だと、どうしてもコップのなかの議論になりがちになる。そうした閉塞的な状況に風穴を開けて欲しい、という狙いがあったわけですね。 「村井チェアマンのオーダーが何だったかというと、理事の人たちに『僕の知らない人たちを連れてきて欲しい』と言ったんですね。要は仲間じゃない人たちを連れてきてくれと。それで僕や夏野剛(慶應義塾大学特別招聘教授)さんたちに声がかけられ、アドバイザーに就任したわけなんです」 ――堀江さんご自身がJクラブを持ちたいという考えは、あるのでしょうか。 「持ちたいという思いはないです。それほどサッカーが好きなわけではないので。ただ、純粋に投資対象として持ってはいいかなとは思います。僕のビジネスプランをすべて実行すれば、Jリーグはプレミアリーグに並ぶリーグになれると思っているので、ものすごくバリュー投資だと思う。数百億円を自由に投資できるのならば、Jリーグは投資対象になり得ます」 ――ただ、現状では投資をしてもリターンが見込めないと。 「僕はリターンが見込めると思っていますけど、ビジョンに対して共鳴する投資家はまだまだ少ないということです。投資ってそういうものじゃないですか。Jクラブはいまめちゃくちゃ安く買えるけど、みんなが上手くいくと思ったら価格は高騰するわけですよ。みんながそう思っていないからこそ、いまがお買い得なんです。たとえば、プレミアリーグのチームはもう天井です。これ以上大きくはなりません」 ――そのプレミアリーグが、アジアの市場を開拓して久しいですけど、Jリーグが食い込んでいく余地はまだまだあると。 「まだまだあるという発想が、まずおかしいんですよ。プレミアリーグはアジアに合わせてキックオフ時間を決めている。だから、お昼とかにキックオフしたりする。日本は別に合わせなくても、時差はほとんどない。午後8時にキックオフしてもタイなら6時、中国なら7時になるのかな。日本の内部の時間帯を意識する必要もないところも強みだし、最近はLCCもすごく安くなっています。 これから経済が発展して、すごくお金持ちになる人口約20億人を擁するアジアにとって日本は飛行機で数時間とものすごく近いし、時差もほとんどないし、食べ物は美味いし、しかも、安全で経済レベルも文化レベルも高い。みんな日本に来たいわけだし、そこにJリーグがあったらスタジアムに来ますよ。プレミアリーグを現地のスタジアムで見るのは難しい。だからこそ、日本はものすごく有利なんです」