北陸 2日は台風21号から変わる低気圧で大雨のおそれ その後は標高の高い峠で雪か
記録的に遅くなっている立山・白山初冠雪
今年は10月に入っても気温の高い日が多く、立山・白山ともに初冠雪をまだ観測していません。初冠雪の平年日が立山は10月12日、白山は10月21日、昨年の初冠雪が立山・白山ともに10月8日ですので、かなり遅れている状況です。 立山ではデータのある1939年以降、11月に初冠雪がずれ込んだ年は過去2回しかありません。今年は4日(月・祝)からの冬型が緩む6日(水)または7日(木)に初冠雪を観測する可能性がありますが、そうなれば、今年は8年ぶり、3回目の11月の初冠雪となります。 初冠雪は通常、山頂部が雪で白くなったことが麓の気象台から確認された場合が多くなっていますが、4日(月・祝)からの冬型では標高3000メートル級の山だけではなく、標高1000メートル前後でも降水があれば雪の可能性があります。このため、今年は山頂部だけでなく、中腹の標高の低いところまで一気に白くなるかもしれません。 ※初冠雪とは、8月1日から翌年の7月31日までに山麓の気象官署から見て、山頂付近が初めて積雪などで白く見えることを言います。 麓から見えることが条件で、山に登って、雪が積もっていることが分かっても、雲に邪魔されて見えない場合は初冠雪にはなりません。遠くから見えるくらいの雪が積もり、その後、晴れて、麓から確認できたときに、初冠雪となります。なお、立山は山脈上の峰ですが、富山地方気象台では「立山(雄山・大汝山・富士ノ折立)」を対象に初冠雪を観測しています。
日本気象協会 北陸支店 和田 玲央奈