篠原ともえ “三刀流”で輝く! 25年デビュー30周年、表現者として「皆さんの心の中に優しさや喜びを届ける」
独創性あふれるキャラクターで一世を風靡し、現在はデザイナー、アーティストとして活躍する篠原ともえ(45)。10月からは日本テレビ系情報番組「news zero」の水曜パートナーを務め、“三刀流”としてその存在感を示している。25年に迎える芸能生活30年を前に、自身の内から湧き起こるクリエイターとしての思い、表現者としての信念を語り尽くした。 【写真】ビロ~~~ン!超長袖ビックリ着こなし自前衣装に「ルフィの為のシャツみたい」「何の画像加工かと」「ゴルチエ?」 落ち着いた佇まいの中に、抑えきれない才気があふれ出す。1995年のデビューからスター街道を走ってきた篠原は、2020年に夫・池澤樹氏とクリエイティブスタジオ「STUDEO」を設立。「それ以降、もの作りへの意識が、『社会へつながるもの作り』というのを意識するようになりましたので、それはすごく大きな変化ですね。ちょっとでも社会が良くなるようにという思いが入ってきた。より自分の中で、デザイナーとしての責務みたいなものが湧き上がってきたのは、新たな挑戦の部分ですよね」と語った。 クリエイターとしての使命感に目覚めたのは、2022年の国際的な広告賞「ニューヨークADC賞」受賞がきっかけだった。デザインを手掛けた革の着物作品「ザ レザー スクラップ キモノ」が、「シルバーキューブ」と「ブロンズキューブ」の2冠を達成。「自分の作ったクリエーションが、純粋に届けていけば社会につながるということがわかった。自分の中でもすごくやりがいのある、大きい挑戦でした」と振り返った。 表現者ならではの、社会とのつながり。それは10月からスタートした「news zero」の出演にも現れている。「学ぶことが日々あるというのは、楽しいんですよね。新しいことに挑める環境には、積極的に、好奇心を持って参加していきたい」と目を輝かせ、「社会とつながっている感覚が実体験としてありますし、新しいことを知れる。そして一日の出来事をしっかりと自分の心に通すことができるって、すごく新鮮な体験ですね。いろんな表現の場で学びを得ることができるのは、この仕事ならではの楽しさかなと感じています」と熱く語った。 現在は「もの作りをベースに、表現者として表舞台に立たせていただいてる」という篠原。タレントとしての活動にも「ものを作ることも、皆さんの前でパフォーマンスすることも、原点は一緒。その場に喜びを届けたりとか、皆さんの心の中に、優しさや喜びを届けるということ、はずっと変わっていないんですね」と、尽きせぬ思いを口にした。 「ですので、デザインを軸に、これからも『もの作り』を通じて表舞台に立つことは、私らしい生き方なのかなと感じていますし、来年は歌のお仕事も届けていきたいと思っています」とも宣言。「来年はデビュー30年になるので、皆さんに見守っていただけるような活動の一つとして、また歌だったり、そういう表現方法にも参加していけたらいいなと思って」と笑みを浮かべた。 45歳を迎えても、まとう雰囲気はデビュー当初と変わらない。衰え知らずの美しさについて「私は『外見は中身』だと思っていて、例えば美しい目になりたいなら、普段から美術館に行ったりアートを見たり、自分の手仕事をしっかり見届けたり…。そういう生き方みたいなものが、やっぱり外見には醸し出されると思っている」と力説。「外を磨くよりは、中を磨く人生の方が興味があります」と話した。 デザイナーとして、アーティストとして、人間として、「切れ味」と「優しさ」を兼ね備えている篠原。「やはり『もの作り』という、自分の信念と表現者としての自分の届け方は、唯一無二でありたいなと感じています。それに伴って、それぞれを『切れ味』とか『優しさ』とかそれぞれの感じ方で汲み取っていただけたら」と笑いつつ、「長く活動を続けてきて応援してくださってる方が一緒に歳を重ねることが、私はすごくうれしいんですね。そういう方に『届けていて良かった』って思ってもらえるような活動は、一生続けていこうと思っています」と言葉に力を込めた。 ◇ ◇ 篠原は11月8日の「いい刃の日」に都内で行われた、老舗刃物メーカー「貝印」のイベントに登場。同社の裁ちばさみを愛用しているという篠原は、刃文をイメージした自作のドレス姿で登場した。 「もの作りの原点は自分のルーツの中にあって、祖母が着物の針子であり、母はテーラー業を営んでいましたので、そういう姿を見ていることで、ものを作りたいという気持ちが幼少の時から湧いていました」という篠原。「道具への憧れもありますし、『裁ちばさみで紙を切ってはいけないよ』とか、道具を通じて大切なマナーも学ぶことができました。やはりもの作りに触れることで、道具への親しみも生まれてきたのかなという部分はありますね」と話した。 ◆篠原ともえ(しのはら・ともえ)本名・池澤友恵。1979年3月29日生まれ。東京都出身。文化女子大学短大服装学科ファッションクリエイティブコース・デザイン専攻卒。1995年に歌手デビュー。その後もタレント、俳優など幅広く活動し、2020年に夫のアートディレクター・池澤樹氏と「STUDEO」を設立。デザイナー/アーティストとして高い評価を得ている。