大関琴桜、自己最高14勝1敗で初優勝 21年ぶり、豊昇龍との大関同士の相星決戦制す【大相撲九州場所】
◇24日 大相撲九州場所 千秋楽(福岡国際センター) 大関琴桜(27)=佐渡ケ嶽=が、21年ぶりとなった大関同士の相星決戦で、豊昇龍(立浪)に勝って自己最高の14勝1敗で初優勝を果たした。しこ名を受け継いだ祖父の先代佐渡ケ嶽親方で元横綱琴桜(故人)は、1973年名古屋場所が最後の優勝で「琴桜」が賜杯を抱くのは、51年ぶりとなった。 横綱照ノ富士が全休する中、出場力士で番付最上位の意地を見せた。3日目に王鵬に敗れたが、そこから14日目に新大関大の里の挑戦を退けるなど、自己最長の12連勝。祖父と同じ大関5場所目で悲願を成し遂げ、場所後の26日の先代の誕生日を前に、最高のプレゼントをつかんだ。 14勝での賜杯は、昨年夏場所の照ノ富士以来で、大関では場所後に横綱昇進を果たした17年初場所の稀勢の里以来。八角理事長(元横綱北勝海)は、2大関による高いレベルでの優勝争いを「理想に近い」と評価して「近い将来、(照ノ富士と)3横綱にならないかな。同点なら来場所、2人でね」と来年初場所でのダブル綱とりに期待を示しており、2025年は番付の頂点への争いからも目が離せない。 ◆琴桜将傑(ことざくら・まさかつ) 本名=鎌谷将且(まさかつ)。1997年11月19日生まれ、千葉県松戸市出身の26歳。2歳から佐渡ケ嶽部屋で相撲を始め、埼玉栄中、同高を経て同部屋に入門。「琴鎌谷」のしこ名で2015年九州場所初土俵。16年初場所で序ノ口優勝。19年名古屋場所で新十両昇進して「琴ノ若」に改名。20年春場所で新入幕。23年初場所で新小結。同年秋場所で新関脇。今年初場所後に大関昇進し、夏場所から「琴桜」を名乗っている。三賞は、技能賞1回、敢闘賞5回。得意は右四つ、寄り、押し。189センチ、178キロ。
中日スポーツ