加部究のフットボール見聞録「“発熱者”のいる鳥栖に敗れたFC東京――事前の情報が与える影響は?」
「これから考えてほしいと思い、敢えて話しました」
FC東京はホームで鳥栖に2-3と敗戦。鳥栖の選手に発熱者がいる事前情報が、その結果に影響を与えたことはあり得るか。(C) Getty Images
FC東京が今季未勝利だった鳥栖にホームで完敗した。堅守速攻型のチームが主導権を握りながら苦戦するのはよくある話だが、鳥栖は決して自陣に閉じこもったわけではない。アカデミー育ち4人をメンバーに組み込んだ若いチームは、最後まで勇敢に攻めの姿勢を貫いた。アヤックスとパートナーシップを結び育成改革に踏み切った成果は、早くもトップチームにも表われ始めている。 だが敗軍の将からは、試合後に意外な舞台裏の真相が明かされた。 「試合前に鳥栖の選手が発熱し、濃厚接触者がいるか分からない状況で臨むことになった。不安がある選手はやらなくていいと伝え、しっかりやるという選手でメンバーを決めた」 選手の生活や健康管理を預かる立場として苦渋の決断だったという。FC東京の長谷川健太監督は続けた。 「昨日(鳥栖の)熱を出した選手が同行した。安心を担保できないなかではやらないほうがいいと思
本文:1,702文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。