保育園で働いている友人は毎日忙しそうですが「暮らしていけるし、なによりやりがいがある」と話していました。 保育士の年収はどのくらいなのでしょうか?
子どもが好きな人にとって、保育士はやりがいのある仕事の1つだと考えられます。 一方で、子どもの成長を見守り、適切な支援を必要とするため多忙な傾向にあるようです。 忙しい業務に見合う年収かどうかは、働く人が納得していることと、働く保育園が公立か私立かによっても異なる可能性があります。この記事では、保育士の年収や推移を紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
保育士の年収とは?
社会福祉法人全国社会福祉協議会の全国保育協議会によると、令和3年度における保育士の平均年収は304万1000円でした。しかし、同じ保育士でも、公立保育園や私立園、認定子ども園など、働く環境によって平均年収は異なる可能性があります。 ■公立保育園の保育士の平均年収 公務員として働く保育士の平均年収は311万円です。主任保育士や主幹保育教諭になると、平均年収は483万4000円です。 公立の保育園と一口にいってもさまざまな形態があり、施設によっても平均年収は異なります。以下の表1は施設種類別の新任保育士・保育教諭の賃金をまとめたものです。
※社会福祉法人全国社会福祉協議会全国保育協議会「全国保育協議会会員の実態調査2021報告書」をもとに筆者作成 公務員保育士の年収は、地方公務員の規定に基づいて決められています。自治体によって給与体系は異なるものの、一般的に勤続年数が長くなるにつれて平均年収は上がると考えられます。 ■私立保育園の保育士の平均年収 私立保育所で働く保育士の平均年収は、303万7000円です。主任や主幹保保育では501万8000円と、一般保育士よりも高い年収を得ている可能性があることが分かります。施設ごとの平均年収を以下の表2にまとめました。
※e-Stat政府統計の総合窓口「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」をもとに筆者作成
保育士の年収の推移
保育士には、子どもの健やかな成長を見守り、保護者との連携といった使命があります。ここでは、慢性的な保育士不足が浮き彫りになっている現代において、保育士の年収の変化を紹介します。 ■保育士の年収推移 保育士の年収推移は以下の表3の通りです。