海の絶景がご褒美の南海の島ハイク! 鋭く痛そうな岩と格闘必至の沖縄、嘉津宇岳をピークハント
蒼い海と青い空が代名詞と言える沖縄。ビーサンとTシャツ、アロハでオールオッケーのように思い込んでおりますが、じつは意外に山も多いのです。いずれも標高300~400m級の低山ばかりではありますが、四方を海に囲まれた海抜ゼロ地帯から始まる400m標高の山頂は、大パノラマ必至の絶景が待っています! 【写真】やんばるの自然を愛でる沖縄登山旅の魅力を見る(全14枚)
本島北部の中心街にそびえる山岳地帯をピークハント
沖縄本島の北部に位置する名護市。リゾート県・沖縄本島北部地域の中心都市です。ご存知のとおり、名護の北はやんばる3村と呼ばれる国頭村、大宜味村、東村の山と森が広がる地域。またすぐ南には恩納村、東に本部町といった日本でも屈指のビーチリゾートのメッカに挟まれています。じつは名護市は主峰の名護岳をはじめ嘉津宇岳、八重岳、安和岳といった山々が並ぶ山岳街なのです。今回は嘉津宇岳と名護岳の2座の山頂を目指します。まずは名護の山で最高峰の標高452mの嘉津宇岳から。 名護市内で58号線から449号を経由して県道72号線に別れ北上。鬱蒼とした森の中の舗装路を走り抜け、嘉津宇岳登山口駐車場に乗り付けます。広い駐車場は、さすが沖縄基準。規模的には八ヶ岳桜平(中)や観音平駐車場ほどの面積でしょうか。標高のわりにはかなりの台数を収容できそうです。駐車場から嘉津宇岳山頂を望むことができます。駐車場にはトイレ。いいですよね、低山でもレジャーハイクのためにしっかりトイレが用意されているのは、沖縄ならではなのかもしれません。ちなみに駐車場の標高は約280mです。
半分ジャングルな登山道、刺々しさムキ出しの岩場あり
折れた自然木の杖が置かれた登山道の入口は階段状。すでに鬱蒼とした森。植生は明らかに見慣れた山風景と異にしています。高度が上がり始めると足もとは岩場に。先の尖った岩がゴロゴロ。足を捻ったら痛そう、などと気にかけながらピンクリボンを追いかけます。駐車場から山頂までわずか標高差170mほどですが、ダイナミックでアスレチックなコースは、標高360mあたりから危険な岩場が連続します。 危険といっても急峻で滑落の危険ではなく、岩が危険そのもののカタチなのです。登山者を怪我させる気満々なんじゃないか、と思うほど刺々しい岩の殿堂です。如何にもなジャングル的湿気と棘岩と格闘しながら森を抜けると、沖縄の青い空!はあいにくの曇天。重い雲が一面にのしかかっています。
山頂メシは沖縄名産ポーポーをいただく
嘉津宇岳山頂は決して広いとは言えません。しかもトゲトゲ岩なので、落ち着いて腰を下ろせる場所を探すのに困るほどです。ですが360度パノラマは、緑の森と太平洋と東シナ海の広大な海を一望できます。 トゲトゲ岩に跨りながら山頂ランチはポーポーです。ポーポーって何?ですよね。お菓子です。沖縄のお菓子で、クレープに似ています。途中の協同組合売店に立ち寄った際に購入。小麦粉生地はほのかな黒糖味。クレープに似ているのでもちろん柔らかくモチモチ食感。小分けタイプのジャムでもあれば、缶コーヒーとでちょっとしたティーブレイク気取りができそうです。登山に甘い味は最強の組み合わせですしね。
ソトラバ編集部