「こんな現場は異質です」有野課長が語る『ゲームセンターCX』が唯一無二である理由
よゐこの有野晋哉さんがレトロゲームに挑戦するCSフジテレビONEの人気番組『ゲームセンターCX』が昨年11月、20周年を迎えた。 【画像】番組開始からの20年を振り返る有野課長 公式YouTubeチャンネルの開設、1万5000人を集めたさいたまスーパーアリーナでの記念イベント、新作ゲームの発売など、ファン待望の企画が目白押しの20周年イヤーについて、有野さんにたっぷり話を聞いたインタビューの前編をお届けする。 ■ゲーム実況でイベントをするパイオニア ――『ゲームセンターCX』は昨年11月、ついに20周年を迎えました。振り返っていかがですか? 有野 有難いけど、そんなにやってる実感はないんです。でも、スタッフは入れ替わっているから、イベントでみんなに会うと時間が経った事が分かる。みんな偉くなっていますし、毛量が減った人もいるし、太ってる加賀(16代目AD)もいる。 ――20年って言うと、番組が始まったときに生まれた子どもが成人するほどの年月です。 有野 イベントやると元スタッフがお子さんを連れてくるから、それ見て、「大きい!」って驚く。笹野(2代目AD)のところが一番大きいのかな。さいたまスーパーアリーナでも来てました。もう笹野より大きいやんって。あと10年前の映画(『ゲームセンターCX THE MOVIE 1986 マイティボンジャック』)では、東島(初代AD)のお子さんにも出てもらいましたね。そこで初めて長い番組やなって思います。 ――それこそ、「子どもの頃から観ていました」と話かけられることも増えたのでは? 有野 小さい子は任天堂のYouTube「よゐこの○○で○○生活」の方が言われるかな。「課長!」って呼ぶのはやっぱり大人のほうが多いですよ。でも、親の影響で有野課長好きに育てられた女子高生とかもいますからね。グレてない良い子が多いです。 ――今や家族ぐるみで観るコンテンツにもなっているから、昨年10月のたまアリ公演に1万5000人も集まったんでしょうね。 有野 当日会場見た時は、「こんなに埋まんの?」って話してたけど、始まってみたら、「埋まった!課長凄い!」って思いましたね。 ――今でこそゲーム実況のイベント自体は珍しいことではないですが、有野さんが最初にやったときは「ゲームをやるだけでイベントになるの?」って衝撃を受けたのを覚えています。 有野 ですよね!もっと言ってください(笑)。もうみんな感覚が麻痺してんですよ。2006年に初めて、一ツ橋ホールでやったときは600人程やったかな。それも好きな人だけ集まってくれる。クリアして奇跡って言われたもん。失礼な話やで。 ■ゲームが上手くなりたいとは思っている ――まだYouTubeが日本上陸すらしていない時代ですから、間違いなく「ゲーム実況」のパイオニアですよね。ちなみに、初めて人前でクリアに挑戦したときって、どんな感覚だったんですか? 有野 この「挑戦部屋」と同じでうれしい。ただ、失敗したら、「なんでそこでジャンプしちゃうんですか」とかスタッフに怒られる、それがイベントだと大人数の怒号と落胆。でも、クリアした時の歓喜も堪らない。 ――人前だとプレイに集中できないとかもなかった? 有野 それはYouTuberと課長の違いじゃないですかね。僕は何度も舞台に立っていたから、集中はしてるけどお客さんとの掛け合いもする。みんな課長の腕前を知ってるから、良い所見せよう!って緊張もない。 大人数の前でやるのは楽しいですよ。ここもそうですけど、学生の頃に友達んちに集まっている感じ。みんなワイワイRPGやってて。「そこで薬草使え!」って気づいた奴が言う。今回はその友達んちに1万5000人集まったってだけ。まあ、よゐこライブでも経験してなかった動員数ですけど(笑)。