250km航続…MASC、「無人貨物機」実用化へ
MASC(岡山県倉敷市、井上峰一理事長=倉敷商工会議所会頭)は、岡南飛行場(岡山市南区)で中国・オートフライト製の無人貨物機「V2000CG」の試験飛行を行った。同機の試験飛行は国内初。大型で最長飛行実績が250キロメートルと長距離なことから、瀬戸内の島や山間部における物流分野での活躍が期待される。2028年の実用化を目指す。 同機は、リフト・クルーズ型という推進力が得られやすいプロペラ構造で長距離飛行が可能。今回の試験飛行では高度50メートルで約4分半、事前にプログラムした往復991メートルのルートを飛行した。 MASCは今後、実際に貨物を載せた飛行実験を行うほか、同団体で4台目となる中国・イーハン製の小型貨物機を購入予定。坂ノ上博史理事は「25年の大阪・関西万博を機に、空飛ぶクルマのパイロットライセンスや離発着場整備は進んでいく。団体内でライセンス保有人材を育てたい」と話し、28年の実用化に期待を寄せた。