74歳のアホウドリが産卵 新しいパートナーとつがいに
(CNN) 年齢が確認された野鳥の中で世界最高齢のアホウドリ「ウィズダム」の産卵が確認された。現在の年齢は74歳。産卵は4年ぶりだった。 コアホウドリのウィズダムは先週、ハワイ諸島北端の孤島、ミッドウェー島で、卵と新しいパートナーと一緒にいる姿が確認された。 米魚類野生生物局の専門家は「特別にうれしい」と産卵を歓迎し、卵はきっと孵化(ふか)するだろうと予想。ウィズダムに新しいヒナを育てる体力は十分あると太鼓判を押した。 同局は、ウィズダムが新しいパートナーに頭をこすりつけ、卵の上に座って温める動画をフェイスブックに掲載している。 ウィズダムがミッドウェー島で発見されたのは2001年。脚に巻かれた赤い足環は、著名鳥類学者の故チャンドラー・ロビンス氏が1956年に取り付けたものだった。 魚類野生生物局の推計によると、これまでに産卵した卵は最大で60個、育てたひなは30羽に上る。 何十年も連れ添ったつがいの雄は、21年を最後に姿を消した。 ウィズダムと一緒にいた新しいパートナーには先週、専門家が足環を装着した。 コアホウドリの寿命は12~40年。海中のプラスチックを餌と間違えて飲み込んでしまい、命を落とす個体も多い。 ミッドウェー島には毎年、繁殖のために数百万羽のアホウドリが戻って来る。10~11月には交尾の季節を迎え、子育てのため半年以上同島にとどまることもある。 この時期には海上を何千キロも飛び回って餌を探し、ヒナの元へ戻る。 成体のコアホウドリが年間に飛ぶ距離は8万キロ以上。74歳のウィズダムは月と地球の間を何往復もした計算になると魚類野生生物局は指摘している。