【解説】名跡“猿之助”誰がつぐ? “既定路線”は市川團子…名前に“悪いイメージ”も
日テレNEWS
歌舞伎俳優の四代目・市川猿之助容疑者が逮捕され、歌舞伎界を超えて大きな衝撃が広がっています。“猿之助”という代々受け継がれた名跡は今後、どうなっていくのでしょうか。 ●「家族3人で次の世界へ」 ●「猿之助」名跡つぐのは誰か? 以上のポイントを中心に詳しく解説します。
■事件発覚前日に「自殺の方法」検索… 新たな供述が明らかに
27日、母親に対する自殺ほう助の疑いで逮捕された、市川猿之助こと喜熨斗孝彦容疑者(47)。捜査関係者への取材で28日、新たな供述が明らかになりました。 市川猿之助容疑者 「睡眠導入剤を用意して砕いて水に溶かして、両親が飲みやすいように準備しました」 「両親と3人で自殺することになったのは、私に関する記事が週刊誌に掲載されることがひとつの大きな引き金になった」 「家族3人で次の世界に行こうということになった」 「次の世界に行こう」という言葉について、両親含めた3人のうちの誰が言ったのかは、わかっていません。 ほかにも「家族3人で前の晩にうどんを食べた後、睡眠薬を水に溶かして飲んだ」という趣旨の話や、猿之助容疑者の携帯電話の解析などから、事件が発覚する前日に「自殺の方法」を検索していたことも新たにわかりました。
■「市川猿之助」は屋号「澤瀉屋」の名跡 「スーパー歌舞伎」が有名
猿之助容疑者の逮捕によって、歌舞伎界にはどのような影響があるでしょうか。 歌舞伎役者にはそれぞれ「屋号」というものがあります。屋号とは、店名・社名のようなもので、たとえば「成田屋」という屋号がありますが、これは江戸時代に成田山と縁が深い市川團十郎家が名乗ったのが始まりと言われています。 「屋号」には代表的な名跡があり、中村屋なら中村勘三郎、高麗屋なら松本幸四郎などが有名です。「澤瀉(おもだか)屋」という屋号の名跡は「市川猿之助」で、明治時代から150年以上続く名前だということです。 そして、澤瀉屋の「お家芸」といえるのが、「宙乗り」です。この宙乗りやきらびやかな衣装などを取り入れ、派手な立ち回りをするなど、現代風の演出を取り入れた新しい形の歌舞伎に挑戦をしてきたということです。 こうした「スーパー歌舞伎」は澤瀉屋が行ってきたものです。