山手線の駅名のルーツとなった「ヱビスビール」35年ぶりに発祥の地で醸造再開!限定の味を楽しめる「YEBISU BREWERY TOKYO」開業
東京・山手線のホームに降り立つと流れる軽やかな発着音。長らくエビスビールのCMソングとして親しまれてきたイギリス映画「第三の男」のテーマソングだ。長らくヱビスビールの歴史を伝えてきた「ヱビスビール記念館」がリニューアルする形でオープンし、新たな観光スポットとして注目を集めている 【写真】目の前で注がれた多彩なヱビスを楽しめる、タップルームエリア * * * * * * * サッポロビール(株)は2024年4月3日、ヱビスビール発祥の地である恵比寿に、醸造施設を伴った恵比寿のブランド体験拠点「YEBISU BREWERY TOKYO(ヱビス ブルワリー トウキョウ)」を開業した。 ブルワリー開業日には、35年以上前に恵比寿工場で使用されていた「ヱビス酵母」を使用した、ブルワリー限定の通年フラッグシップ商品「ヱビス ∞(ヱビス インフィニティ)」「ヱビス ∞ ブラック(ヱビス インフィニティ ブラック)」の他、春夏の期間限定商品として「Foggy ale 2024(フォギーエール 2024)」を発売。 さらに、「YEBISU BREWERY TOKYO」でつくられた「Proto Juicy ale (プロト ジューシーエール)」を、4月25日から数量限定で販売開始する。「Proto Juicy ale」は、白葡萄のような香りが特徴のホップ品種「ネルソンソーヴィン」と、ミントのようなひんやりとした味わいが特徴のホップ品種「ポラリス」をそれぞれ一部使用し、爽やかなホップの香りと、ゆず果汁由来の上品な果実の風味が特長のビールだという。
「YEBISU BREWERY TOKYO」は、現在のヱビスビールのルーツである「恵比寿ビール」の製造・販売を開始した恵比寿で、ヱビスビールの歴史を伝えてきた「ヱビスビール記念館」をリニューアルする形でオープン。 ブランドの物語を感じながら、新しいヱビスならではの挑戦・姿勢に触れて欲しいという想いから、ヱビスの歴史に触れる「ミュージアムエリア(過去)」、ビール醸造を行う「ブルワリーエリア(現在)」、実際にビールを楽しみながらビールとの新しい関係を創造する「タップルームエリア(未来)」の3つのエリアを持つ体験施設となっている。 5月中旬からは有料のガイド付きツアー「YEBISU the JOURNEY」も開始予定。ミュージアムとブルワリーを巡るガイド付きツアーに、「ヱビス ∞」1杯とおつまみが付いて1800円。専用ページより予約を受け付けている。 駅名であり、地名にもなっている「恵比寿」。その名前の由来となったのが「ヱビスビール」だ。 1889年に日本麦酒醸造会社(現サッポロビール株式会社)が荏原郡三田村 (現在の恵比寿ガーデンプレイス) に「恵比寿ビール」の醸造場を建設。翌1890年より製造・販売を開始した。1901年にビール出荷専用駅として「恵比寿停留場」が開設、その後街の名も「恵比寿」となっている。 1988年に工場移転に伴い、惜しまれながらも恵比寿の地でのビール醸造100年の歴史に幕を下ろし、「恵比寿ガーデンプレイス」が開業した。そして35年を経て今回、「YEBISU BREWERY TOKYO」としてビール醸造が再開される。 ゴールデンウイーク後半、都内でのお出かけを考えている方は、歴史と麦芽の香りを楽しみに、恵比寿を訪れてみてはどうだろう。
「婦人公論.jp」編集部