岩井明愛が逆転Vで父の日を祝う 1カ月前の母の日は妹・千怜が優勝 女子ゴルフ
女子ゴルフのニチレイ・レディース最終日は16日、千葉県袖ケ浦CC新袖(6584ヤード、パー72)で行われ、5位から出た21歳の岩井明愛(あきえ)が9バーディー、1ボギーの64で回り、通算13アンダーの203で今季2勝目を挙げた。 まさに優勝へのスーパーショットだった。16番(パー4)、岩井明の2打目はグリーン右のバンカーへ。傍から見ればピンチに陥ったが、冷静だった。 「バンカーは得意なんです。ピンの近くにキャリーさせてピピッと止まる球を打てれば…」。3打目はピンまで20ヤード。SWを振り抜くと、ボールはイメージ通りに転がり、ショットイン・バーディーである。 「同じ組の(小祝)さくらさんが(最終的に12アンダーと)伸ばしていたし、いいリズムで回れた」。続く17番では1メートルを沈める。佐久間朱と首位に並んだ18番(パー5)でも、負ける気はしなかった。バンカーからの3打目を3メートルに付け、上りは怒涛(どとう)の3連続バーディー。最終日64のベストスコアで逆転優勝である。 父の日のイメージカラーである黄色のリストバンドを付け、父・雄士さんの目の前で優勝。1カ月前は妹・千怜が母の日に優勝している。親孝行な姉妹である。「父はいつも守ってくれる。優勝して恩返しできたのはうれしい」。今週20日開幕の全米女子プロ選手権(米ワシントン州)に出場する。「いい流れのまま行けるかな」と岩井明の笑顔は満開になった。(清水満)