ベンツ/BMW/アウディのSUVを買っているのはどんな人か?
次は少し視点を変えて、購入した人々がどのような考えやポリシーを持っているかを「クルマに対する価値観」のデータから見てみよう。購入車種や「性別・年代」といった属性情報だけでは見ることができない心理的側面を紹介していく。1つ目は「ブランド」の重視具合について。 クルマの購入において「知名度が高く安心できるブランドを選ぶ」かどうかを4つの選択肢で聞いたところ、「あてはまる」と回答した人はメルセデス・ベンツ(39%) 、BMW(34%)、アウディ(28%) となり、メルセデス・ベンツ購入者が最もブランドを重視していることがわかった。
続いてクルマに「どれくらいお金をかけるか」「気に入ったものをどれくらい強く手に入れたいと思うか」を問う、「多少無理をしても気に入ったクルマを選ぶ」の結果を見てみよう。 こちらも「あてはまる」と回答した人に着目すると、多い順にアウディ(36%) 、メルセデス・ベンツ(32%)、 BMW(30%) となっている。 差は大きくないが、先ほどの「ブランドの重視度」が最も低かったアウディが、「気に入ったクルマを無理してでも選ぶ」でトップとなっているのが興味深い。
前半に紹介した「購入時の関与度合い」において、「すべて自分1人の考えで決めた」と答える割合もアウディが最も多かったため、自身の気に入ったものや好みを貫く人が多いのであろう。 購入したクルマの「気に入った点」の結果も確認していこう。どのメーカーの購入者も「スタイルや外観」の回答が最も多く、70%前後となっている。外観に対して「内装デザイン」ではメルセデス・ベンツの42%に対し、BMWが33%、アウディが27%だった。
「動力性能」「エンジンタイプ」「燃費の良さ」では、BMWがメルセデス・ベンツ、アウディを上回っている。 BMWは高トルクで加速が良く、低燃費のディーゼルエンジンに力を入れており、それが反映されたとも見えるが、メルセデス・ベンツ、アウディでもクリーンディーゼルのモデルは多く展開されている。 古くから、エンジンのスムーズさや走りの良さを魅力のひとつとしてきた、BMWならではの結果かもしれない。 最後に「あてはまるイメージ」の結果を示す。こちらはメルセデス・ベンツを購入した人はメルセデス・ベンツについて、BMWを購入した人はBMWについて、メーカー単位でイメージを確認した結果である。